2018年8月24日 金曜日
交通事故によるむち打ち(頚椎捻挫)に対する牽引治療の疑問
世の中には様々な治療法があります。その中に機会を使う物理療法がありますが特にこれと言った改善もしないむしろ悪化するのに定説のように使用されているものがあります。今回はその中の牽引機について考えていきましょう。
・交通事故で一番多い怪我
交通事故で一番多い怪我それはむち打ち症 正確には頚椎捻挫や 外傷性頸部症候群などと言った名前がつきます。 事故の衝撃により頭がふられ 首が鞭を打ったかのような動きをして損傷します。 衝撃の度合いなどにより 筋肉や筋膜が痛む程度のものから 関節を損傷するもの 神経まで損傷するものもあります。・症状は?
症状は衝撃の度合いや個人の感じ方によって差があります 肩や首の張り感や痛み 頭痛や吐き気、めまい、目のかすみ 握力の低下 手の痺れ、だるさ と言った感じです。・どんな治療をするのか?
症状にもよりますがまず一般的には病院では 投薬治療(痛み止めや湿布薬)などが基本になります。 そして、それと同時に物理療法と言って 電気や温熱療法そして牽引治療などをすることがほとんどです。 一般的な整骨院でも 電気やほぐすような施術 そして牽引機があるところでは牽引治療をしたりします。・牽引治療は有効か??
まずその牽引治療は有効なのか? その答えは 一部の症状や状態には有効なのかもしれない・・・ (実際にそれで楽になったという方がおられるから) ではむち打ちについてはどうか?? 私の答えはNOだ。 その理由を解説していきます。・牽引は固まっているものには有効
そもそも牽引治療とはどの様なものか? 顎や首の後ろにベルトを引っ掛け上に 引っ張ることにより頭が引っ張られます。 そのことにより首や肩の筋肉や筋膜は引き伸ばされます。 頚椎の椎間関節や椎間板への圧も多少和らぐでしょう。 つまり単純に説明するとストレッチしていることになります。 ストレッチは基本的に硬いものを柔らかくする時に有効です。 つまり首の関節付近が固まっている場合 そこをピンポイントで狙えるのならば有効と言えるでしょう。 専門用語では関節のフィクセーションと言います。・事故の後の首は伸びてゆるい状態
では交通事故の後のむち打ちの状態はどうでしょう? むち打ちと言うだけあって鞭がしなる様に頭と首が動きます。 スロー映像で見ると首ってこんなに伸びるの? って言うぐらい伸びています。 別名頚椎捻挫とも呼ばれます。 足首の捻挫をイメージしてください。 引き伸ばされて関節が緩くなっていますよね? あれの首版です。 つまり専門的に言うと 首の関節がハイパーモビリティと言って動きすぎの状態です。 それをストレッチするとどうでしょうか? 捻った足首をさらに伸ばすとどうでしょうか? つまりむち打ちの症状には牽引治療は適さないと言う答えになります。・一見硬く感じます
しかし交通事故でのむち打ちの後首は固まった様に感じます。 それは筋肉が痛んだことにより硬くなっているか 関節のゆるさを固めるために筋肉が固くなっているのです。 それを固くなってるからほぐすと言った発想で牽引したり もみほぐしたりすることは逆効果になってしまうのです。 ちなみにバキッとするのも関節を緩めることになるので緩くなってる関節には絶対にしてはいけません。・最後に
もしあなたがむち打ちの治療でいまいち改善しない もしくは悪化しているのであれば一度施術を見直して見てください。関連ページ
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