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産後の膝痛
2017年6月21日 水曜日

産後に悩まされることの多い症状でベスト3には入る。産後の膝の痛み。曲げると痛い。床からの立ち上がりでいたい。あぐらを書くときに痛い。痛みの出方は人それぞれですが全てに原因はあります。そんな産後の膝の痛みの改善法や日常で気をつけること、セルフケアなどをご紹介いたします。

・産後からこんな症状でお悩みはありませんか?


階段の上り下りの時に膝が痛い
立ち上がるときやしゃがみこむときに膝が痛い
歩いていると、徐々に膝が痛くなる
あぐらをかく時に膝に痛みがある。
オムツ交換の時に膝をつくと痛い



これらの、症状は産後特有の膝の痛みです。
産後の膝の痛みは腰や背中の痛みに次いで非常に多く見られる症状です。


当院でも産後の方の6割以上は膝の痛みを訴えられます。


では、その産後の膝の痛みについて解説していきましょう。



・産後の膝の痛みが起こる原因



①妊娠中の体重増加や抱っこ等により膝への負荷が増す
②出産をスムーズにするためのリラキシンというホルモンの関係により
産後の関節、靭帯が緩く、膝にかかる負担が増える。
③筋力が低下しているために、関節にかかる負担も大きい。
④産後の骨盤の歪みにより、膝周辺の筋肉のバランスが崩れている。
⑤膝に負担のかかる座り方や立ち方をしている
⑥産後、膝の曲げ伸ばしをする頻度が増えるため
⑦産後急激なホルモンバランスの変化によって炎症が治りにくくなる。
⑧むくみによって筋肉の働きが低下して支えにくくなる
⑨むくみによって関節の圧力が変わる


産後の膝の痛みは主に上記のような要因が考えられます。



・原因を一つずつ詳しく解説していきましょう。



①妊娠中の体重増加や抱っこ等により膝への負荷が増す
妊娠中に10kg前後増えさらに産後は抱っこなどで負荷が増え特に膝や足首などへの加重は増えます。


②出産をスムーズにするためのリラキシンというホルモンの関係により
産後の関節、靭帯が緩く、膝にかかる負担が増える
リラキシンという関節の組織を緩ませるホルモンやプロゲステロンと言われる水分を溜め込むホルモンによって関節は緩みます。
それは骨盤だけでなく全身の関節に影響します。


③筋力が低下しているために、関節にかかる負担も大きい。
妊娠中に筋力が低下している、元々筋力が弱い方は負荷が増えることによって
関節にかかる負担が増え炎症も起こりやすくなります。


④産後の骨盤の歪みにより、膝周辺の筋肉のバランスが崩れている。
②の関節の緩みや産後の生活状況によって骨盤を中心とした体にも歪みが起こりやすくなります。
それらも、膝への負担が増える一つの要因になります。


⑤膝に負担のかかる座り方や立ち方をしている
膝立ちや、正座、またお姉さん座りと呼ばれるような座り方は膝や股関節にねじれを作る要因になります。


⑥産後、膝の曲げ伸ばしをする頻度が増えるため
産後は赤ちゃんと遊んだりオムツ替えなど床から立ち上がる機会が増えます。
通常時でも床から立ち上がる際は体重の3〜4倍が膝の関節にかかります。
そこに赤ちゃんを抱っこしながらですとさらに負荷がかかります。
また、立ち上がりの際に手を使えないために足にかかる負担は大きくなります。


⑦産後急激なホルモンバランスの変化によって炎症が治りにくくなる。
これには諸説ありますがその一部をご紹介しておきます


【エストロゲン減少によるもの】
最近の研究でエストロゲンに炎症を抑える働きがあることが発見されたそうです。
産後そのエストロゲンが減少することにより炎症が抑えられなくなり痛みが引かないというもの。
更年期に関節の痛みなどが起こりやすいのもこれが要因の一つと言われています。


【副腎皮質ホルモン減少によるもの】
一般的にステロイドホルモンと言われるものです。ステロイドホルモンは通常体内で産生され炎症を抑えるなどに作用しています。


妊娠中は副腎皮質ホルモンが出産に備えて盛んに分泌されます。
しかし、産後は分娩が終わると同時に副腎皮質ホルモンを生成する
コルチコトロピン放出ホルモンの分娩が
大幅に減少するので痛みが出やすくなってしまいます。
産後うつもこのホルモンが減少する事でなるとも言われています。


副腎は疲労やストレスにもかなり関与します。
疲労やストレスが強いと余計に副腎が疲労してしまい働きが低下することも想像できます。


⑧むくみによって筋肉の働きが低下して支えにくくなる
妊娠中から産後にかけてむくみやすくなります。
むくみがある状態ですと筋肉も働きが低下してしまいうまく力を発揮できません。
そのことによって関節の組織に負荷がかかってしまうのです。


⑨むくみによって関節の圧力が変わる
むくみにによって関節自体の圧力も変わります。
関節圧が変わると不安定になったり余計な負荷がかかったりします。
膝以外にも同じような要因で足首が痛くなることもございます。



・治療法は?



一般的な治療法
膝に痛みがあるため、膝への治療が中心になります。
投薬、注射、足のマッサージ、電気治療等
しかし、産後の膝痛は膝だけの問題ではないためこれらの治療をしてもほとんど改善しません。 また、授乳中であれば薬や湿布も制限されてしまいます。



効果的な改善方法は?


①まず産後は疲労により体力が落ちているため怪我や痛みが治りにくい状況ですので、「治る身体」をつくる必要があります。
その為には体液(血液、リンパ液など)の循環を促す必要があります。
優しい整体で、体液の循環を最大限高めます。

②次に膝の痛みの出ている場所だけではなく、骨盤や背骨の歪み、足首、股関節の動きの悪さなどを改善し、
全体の骨格、筋肉のバランス、重心を整えます。

③そして、負担のかかった筋肉や関節を調整します。

④セルフケアによって筋力の強化、正しい体の使い方を覚えます 。
このような順序でしっかり施術を行うことで改善がはやまります。
また早期の改善のために栄養指導を行います。



・膝の周りをマッサージなどで緩めるのは危険?



産後の膝の痛みはわかりやすくいうと動きすぎによって痛みが出ている状態と言えます。他の関節や体のバランスをカバーするために頑張って働いている状態です。
ですから、その膝だけを温めたりマッサージなどをして緩めてしまうと
天然のギブスをとってしまうような状態になり不安定性が増し余計に膝が痛くなってしむこともあるのです。つまり、体全体そして栄養や生活スタイルなどまでを改善させる必要があるのです。



・日常で気をつけること(予防)

①体を歪ませないこと特に座り方に気をつけましょう。
お姉さん座りと言われる座り方や崩した座り方はNGです。基本的には正座も膝に負担がかかります。
クッションを引いてあぐらをかいた姿勢がオススメですが15分以上は座らないようにしてください。マメに姿勢を変えるようにしてください。


このあぐらが痛い場合はイスなどでの生活を心がけてください。


②足にあう靴をはく
産後あまりヒールなどは履かないとは思いますが極力しっかりとしたスニーカーを履くようにしましょう。
サイズが合っていなかったり、スリッパなどを頻繁に履いていると足に余計な疲労がたまったり重心が崩れてしまい
膝の痛みの原因になってしまいます。


③重いものをできるだけ持たない
ただでさえ抱っこで負荷がかかっています。極力重たいものを持ったままの作業は控えましょう。ついつい抱っこ紐を多用してしまうとは思いますが、ベビーカーなどをうまく利用してください。


④疲労やストレスに注意
産後はどうしても自分のペースで動けないため疲労が蓄積したりストレスが溜まってしまいます。ご主人やご両親などのご家族または市の施設などをうまく利用して極力疲労やストレスを軽減させるようにしましょう。


⑤食事ー栄養に気をつけましょう
【タンパク質】
まずは疲労を回復すること
そのためにはまずタンパク質が重要になります。
タンパク質から生成されるコレステロールはホルモンの原料にもなります。


【ビタミンB】
疲労の回復にはびたみんBも重要
びたみんBは栄養素の運搬役になります。
せっかく栄養をとって運搬してくれる存在がないとエネルギーとして使えません。


【ヘム鉄】
貧血対策も重要です。
妊娠中や産後は特に貧血状態になります。
体を回復させるのに血は必ず必要です。
その血の主な原料になるのがヘム鉄です。


【カルシウム・マグネシウム】
授乳やストレスによりカルシウムやマグネシウムが消費されカルシウム・マグネシウム不足も筋肉や関節の痛みにも影響します。
カルシウム・マグネシウム不足が進むと、膝の軟骨成分にも影響がおよび、クッション性が低下することですり減り、痛みのもととなります。もともと、成人女性の90%はカルシウム不足と言われていますから、インスタント食品は控え「魚」「海藻類」「野菜」などをしっかりと摂るようにしてください。また、”ビタミンD”はカルシウムの吸収率を上げてくれる働きがあります。
整形外科で出される”カルシウムのお薬”は実は”ビタミンD”のこと。
せっかく栄養管理をするなら、サプリメントなどで”ビタミンDを”補うことで効率的な摂取を行いましょう。


【そのほかにもオススメの食材】
ー大根ー
消化酵素が豊富で、食べ物を速やかに消化し、効率よく吸収する働きがあるので、代謝アップにもなります。熱を加えるより大根おろしにして食べるとほうがいいです!
ー長芋ー
長芋もヌメリに含まれるムチンはタンパク質の分解をたすけてくれます。消化酵素を含み消化吸収をよくし新陳代謝をあげてくれます。昔から”精がつく食べ物”と言われてきたほどです。
ー鶏肉ー
アミノ酸の一種である、カルノシンやアンセリンに含まれる抗酸化抗力があります。タンパク質の代謝をよくするにはビタミンB2と合わせてとるほうがいいです。
ー小松菜ー
ビタミンABCを含む強い抗酸化の食べ物です。さらには、カルシウム、鉄分、ミネラルも豊富に含まれています。タンパク質と合わせてとると免疫力をより高める効果があります。油と一緒にとることでビタミンAの吸収もよくなります。
ー納豆ー
イソフラボンには強い抗酸化作用があり、女性ホルモンに似た働きをし、代謝をよくします。
納豆にはビタミンK2が含まれており、カルシウムが骨に沈着するのを助け骨を丈夫にします。よくかき混ぜ、ネバネバにして食べましょう!



こんな膝の痛みは注意が必要?



膝周辺の熱がいつまでも下がらない・全身がだるく、こわばる痛みがある・あざや赤い発疹ができる・痛みで夜中に起きてしまう、眠れない
産後の膝の痛みは大半が立ち上がりなどの負荷がかかった時です。安静にしていても痛む場合や上記のような症状が現れている場合はご自身で判断せず、1度病院などの医療機関を受診してください。



産後の膝の痛みは再発しやすい?



私たちが臨床にあたっていて多いのが、「一度自然に治っていたがまた痛みが出てきたので来ました・・・」というかた。
人間には自然治癒力という回復力があります。
産後の疲労などが回復し筋力も抱っこなどで自然についてくると膝の痛みも徐々に消失することがあります。
そのまま消失してくれればいいのですが大半の場合、股関節などにねじれなどが残っており、また疲労が蓄積した時や筋力が低下した時などに痛みが再発することが多いのです。ですから、痛みがだんだんと引いて来た場合でもしっかり整えておいた方がいいと言えるでしょう。産後の体の状態が更年期などの将来的に影響を与えることも考えられます。



自宅ででできるセルフケアをお伝えします

産後は筋力が低下するのは前述しました。そして筋力は必ずと言っていいほど必要です。だからといって、例えばフィットネスクラブに行ってマシーントレーニングを一生懸命する、となると負荷が強すぎる可能性が高いです。産後は弱った状態です。その弱った状態の体には、適切な負荷で、かつ正しい方法でトレーニングを行う必要性があります。中でも、大腿四頭筋という太腿の全面にある筋肉であり、立ったり座ったり、歩いたり、階段の乗り降り時に使われる筋肉の強化が非常に重要になります。何故なら、育児をしていると上記の動作が非常に多くなる。しかも、その動作に子供を抱えて起き上がったりという動作が加わると更に膝に負担が掛かる為、大腿四頭筋の強化が必須になります。


太ももの筋肉を鍛える
①膝を伸ばした長座姿勢で膝の下にタオルや枕を挟む。
②足首は足先が天井を向いた状態にしておく。
③膝下にあるタオルor枕を膝裏で押しつぶすようにする。
踵が床からやや浮き上がる程度までしっかりと下に押し込んで膝をピンと伸ばして、太もも前面に力を入れる。
④力を入れて膝をピンと伸ばした状態を6秒間維持する。
⑤維持→休憩を10回×3セット行う。


膝の内側の筋肉を鍛える
ボールや、クッションを両膝ではさみ力を入れて5秒間維持する。この内側の筋肉を鍛えることにより、ひざを伸ばす時に、ひざのお皿を正しい方向へ誘導することができる。


ふくらはぎの筋肉を鍛える
壁やテーブルに手をつきつま先立ちを10秒3セットしてください。
脚だけではなく骨盤周辺(体幹)の筋肉も鍛える  
湯船にゆっくり浸かり、ひざ周辺の筋肉を温める。  
テニスボールをひざの裏に置き、ひざをグルグルと回し、ひざ裏の筋肉の緊張をとる。  


産後のトレーニング方法等は
岩永朋之整体サロン YouTube
岩永朋之整体サロンのYouTubeチャンネルでもご紹介しています。


【注意点】
上記のトレーニングを基本毎日行うのが望ましいが、痛みや疲労感などが強い場合は中止すること。
筋肉は、1ヶ月で今までとの違いを感じ取れ、2カ月で見た目にも機能的にも変化が生じる。
その為、根気強く続ける事が何よりも重要です。
産後の施術については妊産婦専門サイトを御覧ください



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