2018年9月8日 土曜日
【症例】育児中の腰や腕や肩の痛み
今回の症例は育児中に負担の掛かりやすく痛みの出やすい部位である、肩、腰、前腕である。この部位はどうしても抱っこしたり、授乳したりしていると負担が掛かる所である。子供の体重はどんどん増えて行くのにつれて自分の身体はどんどんストレスが増えてボロボロに・・・そんな方の改善までの道のりをご説明します。
利用者
20代女性 箕面市在住主症状
腰痛その他の症状
左前腕の痛み
肩こり過去に受けていた施術
特に無し主な施術ポイント
骨盤の安定性施術の経過と内容
1回目
検査を行っていくと、骨盤の緩みが目立つ
胸椎の硬さや、側胸部、アームラインの筋緊張が目立つ。
骨盤の安定性を出すような施術を行ない、
胸椎の可動性を出し、側胸部、アームラインの緊張リリースを行ない肩周りの緊張を取り除く。
骨盤に負担を掛けないような座り方を指導 2回目
4日後来院
前回後、数日は腰楽だったが時間と共に症状が戻ってきた。
胸椎の可動性、側胸部、アームラインの緊張は改善傾向。
骨盤の緩みは大きくは変わらず。
施術は前回同様で実施。
骨盤底筋の入れ方指導。 3回目
5日後来院
腰、肩こり、前腕の痛み改善傾向。
胸椎、側胸部の緊張は正常範囲内へ。
骨盤の安定性獲得を中心とした施術を実施
骨盤底筋チェック→更に骨盤底筋と腹筋等の強化を狙ったトレーニング指導実施。 4回目
5日後来院
右上半身全体の痛み。
骨盤の歪み+
骨盤の歪みを整えると痛みの低下へ。
骨盤底筋と下半身を連動させて、骨盤の安定性をより高めるトレーニング指導実施 6回目
腰の痛み、肩こりはあまり気にならない程度へ改善。
たまに、長時間抱っこをしたりすると腰、肩に痛みを生じる事があるが、
寝て起きたら、痛みは消失する程度である。
左前腕の痛み+。最近子供の体重が増えてきてしんどい。
手首、肘の関節調整と筋緊張部位のリリースを行い、
前腕の安定性向上の為のセルフケアを指導。 7回目~
腰、肩、前腕の痛みは共にほぼ感じない程度へ改善。
たまに、前腕の痛みが出そうになる時があったが、
セルフケアを実施すれば、痛みを生じるまでには至らなかった。
現在は症状安定している為、通院間隔を空けてメンテナンスを行い経過観察中である。考察
今回の症例は、産後から腰痛、肩こり、前腕の痛みであった。
主症状は腰痛であったが、今回のケースはすべて原因が同じであると考えた。
それは、骨盤の不安定性です。骨盤は腰や肩等から言えば土台の部分である。
その土台の部分が不安定になれば、上位にある部位はより強い力を発揮して体を支えなければならない。
前腕にしても同様で、例えば足元がグラグラの所で重い物を持とうとするのと、足元が安定した所で重い物を持とうとする場合、
足元がグラグラの場合は土台が安定しないので、より強い力が必要になり抱えている前腕に負担が掛かる。
本来、5の力で抱っこするので十分なのが、10の力を必要とさせられる為、悲鳴をあげるのも無理はない。
今回の患者さんの場合、子供を抱っこする時に前腕に乗せるように毎回している為、余計に前腕に負担が掛かったものと考えられる。
産後の患者さんは、見栄えの問題で骨盤を締めたいという方が非常に多い。
勿論、見栄えを良くするという意味でも骨盤を締めるのは非常に重要だが、
今回のように、痛みなどを出さないためにも、日常生活で痛みでストレスが生じないようにする為にも骨盤の安定性は非常に重要なので、
骨盤を締めるのは、見栄えの問題と機能的な問題と両方の為という事をしっかりと理解しておいて頂きたいです。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後腰痛【症例】