2020年7月3日 金曜日
【症例】妊娠中からの反り腰が影響した腰痛
妊娠中は姿勢の変化が大きいです。何故ならお腹に赤ちゃんを宿すので前に前に引っ張られます。そうなると反り腰になりやすいです。その反り腰が影響して妊娠中・産後のトラブルに大きな影響を及ぼします。反り腰が影響していた産後の腰痛・鼠径部の痛みから、回復に至る道のりを解説していきます。
利用者
30代女性 豊中市在住主症状
腰痛
鼡径部痛その他の症状
子宮の下垂感
肩こり過去に受けていた施術
整体主な施術ポイント
反り腰施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
産後から腰痛があったが、
特に授乳後や長時間座っているとどんどん痛みが強くなる。
うつ伏せの状態も腰に痛みを生じやすく、だるい感じがでる。
鼡径部も同様な機転で、痛みや重だるい感じになる。
子宮が夕方になるにつれて、落ちてくるような下垂感がある。
肩こりが慢性的にある。
検査を行なうと、姿勢は反り腰。
ただし、反り腰に関しては子供の頃からあったとの事。
妊娠中~産後で更に悪化したと考えられた。
座っている姿勢の後に痛みを生じやすいという事から、
内臓の圧迫による疲労も考えられたので、
内臓調整と骨盤を後傾方向に持っていくような施術と
肩周囲の筋緊張が強い部位のリリースを行なう。
骨盤や腰や肩に負担を掛けないような座り方を指導。 2回目
翌日来院
腰痛は若干痛みがましになった。
鼡径部の痛みは変化なし。
子宮の下垂感は変化なし。
肩こりは昨日より楽な状態へ。
反り腰は依然として残存。
施術としては、反り腰に対するアプローチをかけ、
肩周囲のアプローチを昨日同様に行なう。
骨盤底筋の入れ方指導実施。 3回目
1週間後来院
腰痛は抱っこをしていると痛みを生じる。
鼡径部は痛みや重だるさがましになった。
施術は前回までと同内容で、反り腰改善を目的とした施術を行なう。
骨盤底筋と周囲の筋肉を連動させたトレーニング指導実施。
肩こりに対してや肩甲骨周囲の可動性を出すためのセルフケアを指導。 5回目
腰痛、鼡径部の痛みやだるさはそんなに感じていない。
子宮の下垂感もそんなに感じていない程度へ変化。
肩こりもそんなに気にならない程度へ変化。
反り腰は体の中心軸に近づいてきていて、良い状態へ。 6回目
鼡径部痛はその後全く出ていない。
腰痛、肩こりに関しては長時間抱っこひもをしていると、
しんどくなる事があるが、寝て朝起きたら翌日には気にならない状態に回復してる。
姿勢チェックをすると、当初あった反り腰も問題ない範囲内へ変化。 7~12回目
その後は、たまに肩や腰がしんどくなる事があったが、
施術で調整をすればその場で問題が解消される程度であった。
通院間隔も2~3週に1回で症状の戻りがないか経過観察をしつつメンテナンスを行った。、
産前に履いていたズボンが履けるような調整も行った。
痛みや体型に関してお悩みが全て解消されたため、
産後の骨盤矯正を一旦終了とした。考察
今回の症例は、産後から腰痛、鼡径部痛、子宮の下垂感、肩こりにお悩みのケースでした。 産後の腰痛は多くの方がお悩みになる症状です。
原因としては、骨盤の歪み、骨盤の緩み、骨盤周囲の筋力低下など様々であるが、
今回の場合は反り腰が大きな要因になっていた。 多くの方は、妊娠中に反り腰傾向になります。
どうしてもお腹に赤ちゃんが宿る為、お腹が前方向に引っ張られます。
そのままでは、バランスを崩してしまうので、
上半身を後に持っていくことでバランスを保とうとします。 妊娠中に反り腰になったとしても、
産後は元の状態に戻る方もいれば、
そのまま、反り腰が残っていて、それが腰痛の原因になる方も非常に多いです。 今回の場合は、
子供の頃から反り腰傾向であったという事でしたが、
妊娠~出産を経て更にそれらが悪化したために生じた問題であったと考えられました。 反り腰が悪化した原因としては、
骨盤底筋などの骨盤周囲の筋力低下、
授乳姿勢や普段の座り方が悪かった事が主に挙げられます。 骨盤底筋が弱っていたと推測できる理由が、
子宮の下垂感と鼠径部の痛みです。
これらは、骨盤底筋や骨盤周囲の筋力低下により起こることが非常に多いです。 骨盤の底にあり、骨盤を安定させるための骨盤底筋が弱っていたところに、
悪い座り方で授乳をしたり、悪い状態で長時間座っていた為に、
骨盤、腰、肩などに過度にストレスが掛かり、
今回のような症状が出ていたと考えられました。 反り腰状態が長く続くと、
筋肉や骨格の位置関係が狂ってしまいます。
本来は正常な位置でないのに、その位置が正常であると脳が勘違いしてしまい、
その状態を形状記憶してしまい、その狂ってしまった状態に毎回戻ろうとします。 そんな状態になってしまった反り腰を元に戻すためには、
反っている腰だけを施術するのではなく、
下腿、膝、股関節、骨盤、腰、背部と全身の調整が必要になります。
上記の部位を本来の位置に戻すことが重要になります。
そして、その位置が正しい位置なんだと脳に再インプットする必要性があります。 今回の場合は、
初回に検査した状態からいくと、少し時間が掛かるかと思われましたが、
こちらがお伝えした事を、しっかりと守ったり実践して頂いたりと、
ご自身での努力のかいもあり、早期にお悩み解消に至りました。 私たちの施術はあくまでも、回復力を高めるための手助けです。
良い状態をそのまま良くするのも悪くするのもその方次第です。
悪い姿勢を繰り返したり、トレーニングを実践しなかったりすると、
回復のスピードは遅くなります。 我々の施術に依存するのではなく、
一緒に取り組んで頂けるとよりいい方向に向かい、
自身で治せる身体になります。
なので、一緒に頑張ってそういった体作りをしていきましょう! ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後腰痛【症例】