2019年10月4日 金曜日
【症例】産後から寝つきの悪さでお悩みだった方の解消例
産後になってから、肩こりや腰痛、背部痛など痛みは何カ所かはあったが、何よりも辛かったのが寝つきの悪さによる疲労感であった。寝たくても寝れない。寝ようと意識すればするほど寝れなくなり、ようやくウトウトとしかけたら子供が起きてしまう・・・。そんな疲労困憊で限界を迎えていた方の回復までの道のりを解説します。
利用者
30代女性 池田市在住主症状
寝つきの悪さ(疲労感)その他の症状
肩こり
腰痛
背部痛過去に受けていた施術
マッサージ
整体
カイロプラクティック主な施術ポイント
循環改善施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、産後から肩こり腰痛、背部痛が激痛とまではいかないがある。
しかしながら、今一番気になるのは寝つきの悪さ。
疲れているが、なかなか寝れない。そうこうしている間に子供が目を覚ましてしまうので、
睡眠の質が非常に悪く、疲労感が強い。
骨盤の歪みあり、可動性も悪い。肩や腰周囲の筋緊張も強い。
疲労除去を優先した施術を主目的に行う。
頸椎や腰椎など脊柱の可動性が悪いので脊柱の可動性をだす施術を行なう。
胸郭全体の動きが硬く小さいので、呼吸がしづらい環境なので動きを出してしっかりと呼吸が出来るように施術。
クラニアル療法で循環改善を目指す。 2回目
翌日来院
寝つきは少し良かった。
左前腕が授乳中に痛みが生じる。
施術は、左前腕の調整と後は昨日と同内容で実施。
骨盤の歪みは消失。可動性も向上。
骨盤底筋の入れ方指導。 3回目
1週間後来院
施術後数日は寝つきが良くなるが、日が空くと徐々に悪くなっていく。
肩こり、腰痛、背部痛も寝つきの悪さに応じて症状が強くなっていく。
前回生じていた、左前腕の痛みは落ち着いている。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化する為のトレーニングを指導 4回目
8日後来院
お宮参りや実家に行ったりでバタバタしていた。
その為、疲労が蓄積していて寝つきはあまり良くない。
引き続き施術は疲労除去を主眼とした施術を行なう。 5回目
6日後来院
疲労感はまし。夜気づけば、授乳しながら寝てしまっている。
肩腰背中に関してもまし。左前腕は長時間使えばしんどいが時間が経てば消失するレベルへ。 6回目
3週間後
子供が入院していてずっと付きっ切りでいた。
ベッドも小さく狭く、時には椅子で寝ている事もあった。
その為、疲労感は上昇。それに比例して肩、腰、背部の痛みも上昇。
身体の状態をチェックすると、関節の動きや筋緊張はそれほどでもないが、
身体の重たさがあり、循環が悪く疲労物質が蓄積している様子。
疲労物質を循環させる為の、クラニアル療法や内臓調整を中心に行なう。 7~10回目
その後、疲労感は良い日と悪い日を行ったり来たりであった。
悪い日と言っても以前のように疲労が強く何かをする元気がないとまでは行かない。
肩腰背中の痛みも以前ほどしんどくは無い。
気づけば、夜授乳しながら寝てしまっているので疲労感がまだ強いんだろうなという感覚。
施術は循環改善を主目的にしたアプローチをかける。 11~13回目
寝つきの悪さ(疲労感)は解消。
たまに、忙しい日があるとしんどくなるが
寝つきが悪くなる事はなく、しっかりと寝て朝起きたら疲労感は消失している。
最近は、子供の人見知りが始まって一日中常に抱っこをしている状況ではあるが、
思いのほか疲労感は感じておらず、育児生活を毎日頑張れているとの事。
この間は通院間隔を2~3週に空けてメンテナンスを行っていたが、
自然治癒力がしっかりと働いていて、自分で疲労を除去出来ている様子であった為、
一旦、産後の骨盤矯正はこれにて終了とした。考察
今回の症例は産後からの寝つきの悪さ(疲労感)が主訴で、それに比例して肩こり、腰痛、背部痛でお悩みのケースであった。 初回に検査をした際に、骨盤の歪みであったり多少の筋緊張によるコリはあったが大きな問題は無かった。
どちらかと言うと、循環不全による寝つきの悪さ(疲労感)が問題であった。 育児をしていく上では、どうしても自分中心ではなく子供中心で物事は進む。
授乳であったり、孫の顔を見せに行ったり、お宮参りだったりと毎日がバタバタである。
そんな状態だと勿論、肉体的な疲労も蓄積するし、精神的な疲労も蓄積します。 肉体的な疲労としては筋緊張であったり、関節の可動性が低下したりする。
精神的な疲労は自律神経の乱れが生じる。 自律神経は交感神経と副交感神経に分けられる。
交感神経は活動的にしている時、副交感神経はリラックスする時に優位になる。
これらは、意識的に変えれるものでは無く、脳が勝手に調整してくれるのである。 それが、バタバタしていて肉体的にも精神的にも一杯一杯になると、
常に交感神経優位の状態になる。そうなると、本来は副交感神経が優位になって睡眠へと向かうのに
神経が興奮している状態なので中々寝れないという事になってしまう。
これが、どんどん悪化していくと不眠症に陥ってしまう。 睡眠中に自然治癒力が働き、疲労物質が除去されたり、成長ホルモンが放出されたり、脳を休めたりします。
そこがとれないと,
どんどん悪循環に陥ってしまいます。 不眠症まで陥ってしまうと、我々の施術だけでなく多方面からのアプローチが必要になりますが、
不眠症であろうと、寝つきが悪くなっている方であろうと我々が出来る事は決まっています。
それは、自律神経のスイッチのオンオフをしやすく出来る身体に整えてあげる事です。 それは、身体の歪みを整える事であったり、筋肉の過緊張を取り除く事であったり、循環を良くする事であったり、
栄養の指導をする事であったり、セルフケアを指導する事である。
それらをすべて行えば、自律神経のスイッチは以前の様にオンオフが瞬時に切り替えれるようになると考えています。 そこまで戻れば、多少育児が忙しくてもしっかりと睡眠を取って、自然治癒力が働いて翌日の朝起きたら心身ともに元気になっています。
産後の色々なお悩みは一人で悩み抱え込まないように、先ずは近くの人に相談してみて下さいね。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後疲労感【症例】