2019年1月24日 木曜日
【症例】座っているとお尻の骨が痛いケースの改善例
今回の症例は、産後から寝転んだ時やしゃがんだり、車の乗り降りの際にお尻の骨が痛むという症状でお悩みの方でした。産後のお尻の痛みは実は非常に多くの方が訴える症状の一つです。今回の場合は、仙腸関節という骨盤の関節の問題で痛みを生じていました。そんな方のお悩み解決までの過程をご説明します。

利用者
30代女性 箕面市在住
主症状
お尻の骨が痛い
その他の症状
肩こり
首の痺れ
過去に受けていた施術
マッサージ
整体
カイロプラクティック
鍼灸治療
主な施術ポイント
骨盤底筋
関節調整
施術の経過と内容
1回目
検査を行っていくと、
肩の高さが左右で違う。骨盤の歪みが見られる。反り腰。
頸椎や胸椎、肋椎関節の可動性が悪い。
内臓疲労の反応あり。
痛みの部位を詳しく診ていくと、お尻の骨が痛いというのは仙腸関節部分の痛みとみられた。
首の痺れは雨の日や、雨が降る前、お風呂上りに痺れが出る事が多いとの事。
内臓調整と全体の関節調整を実施し、可動性を出すような施術を行なう。
2回目
6日後来院
大きな症状の変化なし。
前回と同内容の施術を行なう。
骨盤底筋の入れ方指導実施。
3回目
1週間後来院
肩の高さ、骨盤の歪み、反り腰は改善傾向。
肩こりはあまり感じない程度へ改善。
仙腸関節部分の痛みが、しゃがんだり、車に乗り込む時、座席から降りる時に出る。
骨盤底筋チェック→骨盤底筋自体はある程度入るようになっているが、
日常生活動作時の意識が低い為、動きを伴う時に骨盤底筋が機能していない。
再度骨盤底筋強化の為のトレーニング指導を行い、
更に骨盤底筋強化の為のトレーニング指導実施。
施術は前回までと同内容で実施。
4~6回目
肩の高さ、骨盤の歪み、反り腰はその後も歪む事無く、良い状態をキープ出来ている。
肩こりもほぼ感じない程度へ改善。仙腸関節部分の痛みも改善。
首の痺れが出るが、以前ほど出る頻度は少なくなっている。
お風呂上りの時にだけ出るようになった。
施術は、頸椎や胸椎等、やや可動性の悪い部分の調整を行なう。
7~8回目
首の痺れ症状だけ残存。
やはり、お風呂上りになる事が多い。
自律神経の乱れによるものと判断して、自律神経系の調整を中心に施術を行なう。
9回目~
首の痺れ症状、8回目終了後に1回あったがその後、症状出ていない。
産後、履けなかったパンツは余裕で履けるようになり、体重は-3kg。
現在は、痺れ症状の再発をしないようにするのと、更に体重減を目的とした施術を
通院間隔を空けてメンテナンスを行いながら経過観察中である。
考察
今回の症例は、産後から寝転んだ時や、しゃがんだり、車の乗り降り時のお尻の骨が痛いのが主訴であった。
痛みが出た要因として、妊娠中~産後にかけては骨盤の形状は大きく変わる。
赤ちゃんが住み易いように、赤ちゃんが出てきやすいようにと色々変化する。
それ自体は仕方の無い事だが、産後その状態から元に戻らないと今回のような症状を呈する。
骨盤の位置、形が変わる事によって今までと同じように寝ているだけなのに骨が当るような感じになったりする。
また、骨盤の歪みが等が生じる事によって、骨盤底筋を中心とした筋力が最大限、力を発揮できる状態にならず。
身体の安定性が低下する為に骨盤周囲だけでなく、肩、腰など全体的に症状が生じやすい。
なので、産後に歪みが出た部分をしっかりと正常な状態へ戻してあげて、
筋力が発揮しやすい環境を作ってあげ、筋力自体も低下している(中でも骨盤底筋は必ず)ので
筋力の再教育をして骨盤の安定性を高めてあげる必要性がある。
首の痺れに関しては、妊娠中~産後にかけてホルモンや神経系の乱れが生じやすい。
それによって、気温や湿度などに過敏に反応してしまう事も多い。
今回の場合も産後から首の痺れが生じたとの事で、ホルモン、神経系の乱れによるものであったと考えている。
実際、ホルモン、神経系への調整をかけると症状の改善が見られた。
産後に自分の身体が自分の身体ではないような気がすると言われる方は非常に多い。
実際、身体も大きなダメージを負い、歪み、弱り等が生じているので間違いはない。
それくらい、妊娠出産というものは大変なイベントなのである。
その為、産後出来る限り早くケアを受ける事が非常に重要だと考えられます。
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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