2018年11月24日 土曜日
【症例】キッチンに5分しか立てない痺れ
今回の症例は、腰から足にかけての痺れでお悩みのケースである。以前は毎日1時間程度ウォーキングをするのが日課であったが、痺れが出てから困難になった。病院では様子を見るしかないと言われたが、どんどん悪化してきている感じがして来院された。そんな元々は元気一杯だった方が今までウォーキングが出来るようになった道筋を説明します。
利用者
60代女性 池田市在住主症状
腰から足にかけての痺れその他の症状
特に無し過去に受けていた施術
特に無し主な施術ポイント
循環改善
筋緊張の改善施術の経過と内容
1回目
間欠性跛行あり。キッチンに5分しか立てない。寝返りなども困難。
整形にて狭窄症・坐骨神経痛と診断されたとの事。
問診、検査にて坐骨神経が何処かで狭窄を受けていると仮定した。
その為、狭窄が起こりやすい部位の筋肉や靭帯のリリースを行い、骨格調整も行なった。 2回目
3日後来院
痺れ軽減。寝返りが出来るようになった。歩く距離も上がった。
施術は前回同内容で実施する。 3回目
1週間後来院
痺れは軽減しているが、両ハムストリングスや大腿四頭筋の痛み。
下肢の浮腫みが顕著の為、浮腫みを除去するような施術を追加し前回と同内容で実施する。 4回目
座位や仰臥位では症状落ちついているが、
立位になると臀部から下肢にかけての痛みを生じる。 5~8回目
立位でいると、臀部から大腿は痛みで膝から下は痺れを生じる。
座位や臥位であれば症状まし。
症状のある右下肢を中心にリリースを行なうが、施術後は症状ほぼ消失するが次回来院時には症状が戻る。
そこで、筋肉のリリースではなく腸骨動脈を中心とした血液やリンパ、脳脊髄液等の循環を促す施術を中心に行なう。 9回目
以前は毎日出来ていた、ウォーキングを試しにしてみたら、
1時間程度(6000歩)歩けた。
但し、以前は毎日1時間程度歩いても平気だったが
連日では歩けなかった。
施術は循環を促す施術を中心に行う。 10~13回目
ウォーキングの時間は1時間程度であるが、スピードが上がったので
7000歩程度歩けるようになり、連日で実施しても大丈夫だった。
施術は前回同内容で実施。 14~15回目
動けるようになった分、孫の運動会を見たり、出場したり、
旅行に行ったりと色々忙しくしていたら、腰~下肢にかけてのだるさが出現した。
検査を行なうと、内臓に疲労反応が出ていたので疲労除去を中心とした施術を行なう。 16~17回目
通院間隔を空けて、メンテナンスを行って経過観察を行ったが、
症状の再発が見られなかったので、一旦終了とした。考察
今回は、今まで毎朝1時間以上ウォーキングをするのが日課だったのが腰から足にかけての痺れにより
それが出来なくなっていた患者さんの症例である。
初回に問診を行なうと、整形外科では脊柱管狭窄症・坐骨神経痛と診断され様子を見るしかないと言われたとの事だった。
しかし、時間が経っても良くなるどころか悪くなっている感じがした。
キッチンには5分位しか立っている事が出来ず、日課だったウォーキングも数分歩いたら痺れにより
止まって休み、止まって休みの繰り返しで間欠性跛行を繰り返していた。
そこで、坐骨神経が何処かで圧迫を受けている事による痺れであると仮定した。
狭窄を受けやすい部位の調整を行なうと、痺れに関しては割とすぐに落ちついた。
しかし、痛みの部分が中々緩和されなかった。毎回来院時は筋緊張が強かったのでその部分をリリースを行なうと、
症状は落ち着くが、次回来院時には症状の戻りがあった。
そこでもう一度見直して、循環の部分にアプローチを掛けると、症状は改善方向に向かった。
痺れは初めにアプローチをかけた部分が確かに原因だったと思われるが、
根本的な原因としては、循環不全により下肢への栄養供給がストップされ、それに伴って神経が圧迫を受けていたと考えられる。
表面に出ている症状を除去する事も大切であるが、その裏に隠れている原因を除去するのは非常に難しいが、重要であると感じたケースでした。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 足のしびれ【症例】