2020年2月28日 金曜日
【症例】産後からのお尻の症状でお悩みの方の解消例
妊娠中から左臀部に痛みがあった。それが、産後に更に悪化している状態であった。そのほかにも、腰痛、前腕痛、足首痛などが発症していた。それらの症状は全て別々の症状ではなく、すべての原因は繋がっていたと考えられる。人間の身体はどこか一つ崩れるとどんどん崩れてしまいます。その本当の原因をしっかりと立て直すことが重要です。では、そんな方の回復までの道のりを解説していきますね。
利用者
30代女性 豊中市在住主症状
左殿部痛その他の症状
腰痛
前腕痛
左足痛過去に受けていた施術
マッサージ
整体主な施術ポイント
骨盤の安定性獲得
筋力の左右バランス施術の経過と内容
1回目
問診・検査を行なうと、
左臀部が仰向けになると痛い。
腰が重だるい感じ、前腕が左右共にだるい。
左足関節もだるい。
骨盤は緩く、特に左の仙腸関節が顕著。
腰部や前腕は筋緊張が非常に強い。
左臀部痛は仙腸関節の緩さが関係していると仮定。
腰部は骨盤の不安定性が過緊張を生んでいると仮定。
前腕は抱っこの仕方や、長時間による負荷が原因と仮定。
骨盤の安定性を高める為の骨格矯正や骨盤底筋の入れ方指導実施。 2回目
1週間後
腰の重だるい感じはまし。
左足関節のだるさもまし。
その他の部分は残存。
施術は前回と同内容で実施。
骨盤底筋チェック→弱い→再指導を行い骨盤の安定性獲得を目指す。
内閉鎖筋のトレーニング指導を追加で実施。 3回目
1週間後来院
左臀部痛まし、前腕のだるさもまし、左足関節は良好。
腰部は抱っこの時間が長くなると重だるさが生じる。
少しずつ反応は出てきているので、施術は前回までと同内容で実施。 4~6回目
左殿部痛、前腕痛、腰部のだるさは回を追うごとに落ち着いてはいたが、
頚部痛、膝痛、足関節痛などと、
疲労が溜まると違う部分の症状が出現していた。
その度に、調整をかければ割とすぐに症状は落ち着く程度のレベル。
骨盤底筋だけでなく、下半身も連動させたトレーニング指導実施。 7回目
産後当初に合った、
左殿部痛、腰の重だるさ、前腕のだるさ、足関節のだるさは消失。
骨盤の不安定性も解消され、ガッチリと安定した状態へ変化。 8~12回目
産後当初にあった、症状はその後も再発はしなかったが、
お風呂場で足を捻ったり、手指を痛めたりと色々トラブルはあった。
しかし、その都度ケアを行なう事で症状が悪化する事は無かった。
身体全体的に左半身をよく使う傾向にあり、
右半身も使えるような筋力トレーニング指導や全身の矯正を行う。
後半の方は通院間隔を空けて、経過観察を行いながらメンテナンスを行っていたが、
特に右半身も使えるようになってからは、
痛み症状があまり生じなくなった。
現在は、産前に比べるとお腹がまだ減っこんでいないとの事で、
体型を戻すための食事指導・トレーニング指導・整体を行っている。考察
今回の症例は産後からの左殿部痛、腰部の重だるさ、前腕のだるさ、左足関節のだるさでお悩みのケースでした。 左殿部痛に関しては、妊娠中から痛みを生じていた。
仰向けに寝た時や、起き上がろうとする時などに痛みが生じていて、
妊娠後期からずっとお悩みでした。 産後は、妊娠中に比べると痛みの程度はましではあったが、
仰向けになった時に左臀部の辺りに痛みを生じていた。 原因としては、左の仙腸関節周囲の安定性低下であったと考えられた。
仙腸関節の安定性を高めるためには、
骨格矯正をしてしっかりと整える事も重要であり、
骨盤底筋の強化、腹横筋などの腹筋群の強化も重要である。 当初、骨盤底筋の入れ方指導はし、強化はしていたが
痛みがスッキリとは取れなかった。 視野を広げ、骨盤底筋と連動して働く
股関節周囲の筋肉である内閉鎖筋に注目しました。 内閉鎖筋は股関節を安定させる筋肉ではあるが、
骨盤底筋と連動して、
仙腸関節や恥骨結合など
骨盤を安定させる働きも持ちます。 そうすると、
骨盤底筋は力がしっかりと入っているのに
左臀部痛がすっきりとしていなかったのが、
内閉鎖筋を強化する事で、
症状が落ち着いていった。 腰の重だるさに関しては、
骨盤が100%体重を支えられていないと、
腰部の筋肉や関節に負担がかかり、
腰の過緊張を生む原因となる為、
骨盤の調整が重要であったと考えられました。 前腕に関しては、
育児となるとどうしても、
抱っこをしたりするので、
手首や肘から先に負担が掛かりますが、
抱っこの仕方をちょっと工夫するだけで大分負荷は下がります。 また、今回の場合は
骨盤の安定性が万全では無かったので、
それも影響して腕に余計に力が入ってしまっていたと考えられます。 今回のケースでは、
体全体的に右半身があまり使えていませんでした。
左支持であれば出来る動作も、
右支持で同じ動作をすると、
不安定性が顕著でした。 その為、
左半身に負荷が掛かりやすく、
足首や膝などの痛みが生じやすい状態であったと考えられました。 今まで、自身では
右側を使えていないという事に全く気づいていなかったが、
そこを指摘して強化する事で
左右のバランスが整った事で、
今まで全身に色々と出ていた諸症状が出なくなりました。 人間皆、左右均等に使えているかと言うとそういう方は少ないです。
しかしながら、片方ばかり使っているのが過度になると、
見た目の問題や機能的な問題が生じます。 そういった事は、中々自分では気づけません。
身体のバランスが悪いような気がするとか、
何故か左側だけよく怪我をするなどの症状がある方は、
なるべく早期に専門の機関にてチェックしてもらう事をお勧めしますね。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後殿部の痛み【症例】