2019年6月8日 土曜日
【症例】右坐骨周辺の痛みでお悩みの方の改善例
今回の症例は、産後から右坐骨周辺の痛みでお悩みのケースでした。毎回、矯正をおこなうと体はしっかりと整うのですが、次回来院時には元に戻っていました。その原因は実は、授乳時のあの姿勢でした・・・。では、どんな姿勢を取っていて、どういう過程で回復に至ったのかを解説していきますね。
利用者
30代女性 豊中市在住主症状
右坐骨周辺の痛みその他の症状
腰痛
猫背過去に受けていた施術
整体主な施術ポイント
骨盤矯正
授乳姿勢の指導施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、安静にしていれば問題ないが
立ったり座ったりという動作時に坐骨周辺の痛みを生じる。
腰は腸骨稜の辺りの痛みを生じる。
姿勢も猫背姿勢で気になるとの事であった。
検査を行なうと、骨盤の歪みがあった。
肩が内巻きになっており、猫背姿勢傾向。
先ずは、骨盤矯正を行なう。
そして、骨盤自体の不安定性もある為骨盤底筋の入れ方指導を行い、
仙腸関節・恥骨結合の圧着を行なう。
腰周囲の筋緊張が強いので、脊柱起立筋・殿筋・腰方形筋等のリリースを行なう。 2回目
3日後来院
右坐骨周辺の痛みは軽減。
腰の痛みは残存・
施術は前回と同内容で実施。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋強化の為のトレーニング指導実施。 3回目
10日後来院
右坐骨周辺の痛みはほぼ消失。
腰の痛みの場所が移動してきた。
腸骨稜の辺りから、仙腸関節周辺(腰の外側から中央へ)の痛みに移動してきた。
施術は基本前回までと同内容であるが、肩周囲の筋緊張も強くそれらが猫背の原因にもなっている。
その為、肩周囲の筋緊張の強い部分のリリースを行なう。
骨盤底筋チェック→良好→更に下肢の筋肉も連動させたトレーニング指導実施。 4~6回目
子供の行事で長時間抱っこをしていたら、
腰の痛みが増し、右坐骨周辺の痛みが再発。
骨盤の歪みが生じており、可動性の低下も見られた。
骨盤矯正を行い、骨盤の可動性を出すセルフケアを指導。
下肢の筋肉を連動させたトレーニングから更に強度を上げて、
骨盤の安定性獲得と、体型改善の為のトレーニング指導を実施。 7~11回目
その後、腰の痛みは消失した。
しかしながら、以前程ではないが右坐骨周辺の違和感が残存。
症状が出るときは骨盤の歪みを生じていた。
詳しく日常生活について話を聞くと、
授乳時に添い乳をしているがその時の姿勢が骨盤に捻じれを生むポーズである事が解った。
そこで、骨盤に捻じれを生じないような添い乳の授乳方法を指導。 12回目~
腰の痛み、右坐骨周辺の痛みは消失。
骨盤の歪みも生じなくなった。
因みに猫背姿勢も問題無い状態へと変化した。
現在は、通院間隔を空けてメンテナンスを行い
症状の再発が起こらないように経過観察を行っている。考察
今回の症例は産後からの右坐骨周辺の痛みが主訴のケースであった。
また、その他の症状として腰痛・猫背が気になるとの事であった。 今回の坐骨周辺の痛みに関しては、骨盤の歪み・可動性の低下等で起こっていたと考えられる。 骨盤の歪みや可動性の低下があると、身体を支える事が100%の状態で出来ない為、
動き始めや、長時間の同じ姿勢になるとストレスが大きく掛かり痛みや違和感として出ていたと考えられる。 施術し始めて数回である程度症状が落ち着いてきたにも関わらず、
色々な行事などで長時間抱っこした時から再度坐骨周辺の痛みや腰痛が再発してきた。 この原因としては、その段階ではまだ大きなストレスに対する耐性が出来ていなかったのだと思われる。
施術後は骨盤の歪みも整い、骨盤の安定性も施術者側も患者さんもしっかりでた感触であったが、
次回来院時には、骨盤の歪みが生じ痛み・違和感を生じていた。 育児に休養日は無い。疲れていようが、家族のご飯を作って、掃除して、洗濯して、買い物行って、
オムツ変えて、抱っこして、寝かせて、お風呂入れて、授乳して・・・。
これが、エンドレスでやってくる。そうすると疲労は当たり前のように蓄積されていく。
周りに助けを求められる人がいれば、負担を軽減する事も可能だが、
親が遠くに住んでいる方は直ぐには助けを求める事が出来ず、家には自分だけという方も多い。 疲労が蓄積すると、関節の弛緩性も強くなる傾向がある。
身体がだれーっとなると、骨盤もふにゃーとなって安定性は低下する。
こういった疲労が影響していた事も考えられるし、
普段の癖が影響するという事も重要になってくる。 今回のケースは授乳姿勢が悪かった。
授乳時は添い乳をしていたのだが、その姿勢が骨盤の捻じれを生みやすい姿勢であった。
その不良姿勢をたまに行い、時間も短いのであれば問題ないが、
頻繁に、かつ時間も20分~30分となると身体の歪みが生じやすい。 現代は核家族が多い。
以前であれば育児で解らない事は親に聞いたり、しんどい時は親に手伝ってもらい育てていくことが可能であった。
それが出来ない、現代においては抱っこの仕方・授乳の仕方・食事・夜泣きの対応・卒乳などの方法が解らず、
自己流で行っている。勿論書籍などを見ている方も沢山いるとは思いますが、実際の育児になると思い通りにはいかない。 今回の場合は、授乳姿勢の不良が再発の原因の大きな要因であったと思われる。
皆さまも、ママ友や専門の院にてこんなこと今さら聞けないと思うような事でも思い切って聞いてみて下さい。
それが、その後の育児生活を快適にしますよ。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 殿部の痛み【症例】