2020年9月25日 金曜日
【症例】中学生から付け根の痛みが産後で悪化!そんなお悩みがあった方の症例
今回、産後の付け根の痛みでお悩みでした。これは、遡ると大分前の中学生頃からの症状であった。当時は痛みはあったがそこまで気にせずに放置していた。それが、今回の産後で付け根の痛みが悪化していた。また、腰は外れそうな感じがするし、疲労感も強い。そんな、産後の色々な症状でお悩みだった方が回復に至るまでの道のりを解説してきますね。
利用者
30代女性 池田市在住主症状
右足付け根の痛み
腰痛
疲労感その他の症状
イライラ過去に受けていた施術
マッサージ主な施術ポイント
循環不良による疲労感
関節の安定性獲得施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
中学3年生から右足付け根の痛みがあり、
それが、産後に頻度が増えた感じがする。
腰は起き上がる時などにはずれそうな感じがする。
疲労感が強く、朝起きてもしんどい状態が続いている。
検査を行なうと、
身体全体が重い感じがあり、循環不良を起こしている様子。
骨盤の歪みはないが、全体的に関節弛緩性がある。
股関節は可動域は正常範囲内であるが、
最終域で痛みが生じる時と、生じない時がある。
先ずは、疲労除去を優先で施術を行なう。
内臓調整や脊柱の調整を行なう。
身体に負担の掛かりにくい座り方指導実施。 2回目
翌日来院
右足付け根は家で用事をしていたら直ぐに戻ったがカクンとなった。
腰のはずれそうな感じはまし。
疲労感も朝起きた時は割と良い感じだった。
施術は前回と同内容で疲労除去を優先して行なう。
骨盤底筋の入れ方指導実施。 3回目
6日後来院
右足付け根の痛みは今週は生じなかった。
腰のはずれそうな感じも大丈夫。
疲労感も大分ましになってきた。
それに伴って、今までであればちょっとしたことでイライラしていたことが
あまりイライラしないようになってきた気がするとの事。
初回にあった、全体的な身体の重さは解消傾向。
骨盤の弛緩性も解消傾向へ。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋の強化をするためのトレーニング指導実施。 4~6回目
腰のはずれそうな感じは全く無い。
疲労感も朝起きたら元気になっている。
右足付け根の痛みは、基本的には悪くないが、
疲労が蓄積してきた時に、何かの拍子でピキっと痛みが生じることがある。
股関節周囲の安定性の欠如が痛み発生の原因と仮定し、
股関節周囲の筋力トレーニング指導実施。 8~13回目
右足付けねの痛みは依然として、
たまにピキっとなる時がある。
再度検査を行なうと右大腿筋膜腸筋の過緊張があり、
それがトリガーになっていると仮定しリリースを行ないセルフケアの指導を行った。
すると、その後はピキっとなる事もほぼ無く、
日常生活上は大きな問題はない程度へ変化。
思いっきり、勢いよく股関節をグルグルと回すと違和感を生じることがあるが、
基本的には問題無いと判断し、一旦産後のケアを終了とした。
今後は月に1回程度のメンテナンスを行い症状の再発がないようにしていく予定。考察
今回の症例は、産前からお悩みの症状とプラス産後のトラブルでお悩みのケースでした。 中学3年生から右足付け根の痛みを生じていた。
当時、痛みはあったが医師に診てもらう事もなく、
そのまま現在に至るまで放置していた。 それが、
産後になってから、痛みの頻度やレベルが上がったので不安になり来院された。 他の症状として、
腰がはずれそうな感じが産後からしていることと、
疲労感が強く、毎日が綱渡り状態との事。
また、疲労感が強いからかイライラする事が多くなり、
ちょっとしたことでも上の子供に怒ったりしてしまうのが気になっている。 疲労感に関しては、
内臓疲労などの循環不良により起こっていたと考えられます。
内臓疲労が起こると、血液やリンパなどの栄養や老廃物が循環しなくなります。 本来、人間は寝ている間に自然治癒力が働き、
朝起きたら元気になっているのが正常ですが、
育児をしていると、睡眠時間が短い、連続で寝れないなどが原因で睡眠の質が低下傾向にあります。
なので、短時間でもしっかりと疲労を除去出来るような体のシステムが働いていないといけません。 そこが機能していませんでした。
例え睡眠時間が短いとしてもしっかりと疲労を除去出来るように循環を促す施術を行ないました。
それによって、疲労感は比較的直ぐに解消に至りました。 腰ははずれそうな感じがするとの事でしたが、
これは産後の方が良く仰る症状の一つです。
腰、股関節、骨盤など部位は様々ですが、
はずれそうな感じがするとか、グラグラする感じがするなどと言われます。 これらは、
妊娠中から産後にかけてのホルモンバランスの変化によるものです。
ホルモンの関係性で身体の全ての関節が緩みます。 関節が緩めば、筋肉が変わりに頑張って支えようとするのですが、
妊娠中にあまり身体を動かしていない方が大半なので、
筋肉は低下しているので、筋肉も支えることが出来ません。 関節も緩む、筋力も低下していて体を支えられない状態なので、
はずれそうな感じがするとか、グラグラするといった感覚が生じます。 その場合は、
関節の歪みをしっかりと整えた上で、
関節の安定性が出るような施術やトレーニング、栄養摂取などを心がけることで解消されます。 右足付け根の痛みに関しては、
最終的に完全に痛みを取り切る所まで至っていませんが、
日常生活に支障がない範囲内までは整えることが出来ました。 中学3年生から症状があるとの事でしたので、
恐らく、そのころから関節のかみ合わせの問題や、関節唇の問題、
身体の使い方の癖などの問題があったのではないかと考えられます。 それらが、
産後で関節の緩みや筋力低下などの身体の変化によって、
顕著に症状として出てきたものと考えられます。 正直にお伝えすると、我々は全ての症状を解消できるわけではありません。
例えば、子供の頃に骨折したり、側弯症になったりして骨が変形しているとか、
昔、捻挫して靭帯が伸びている状態のまま放置していたというようなものは、
大人になってから骨を真っ直ぐに戻したり、伸びてしまった靭帯を元通りに治すことは出来ません。 どんな症状でもそうですが、
症状の罹患機関が長ければ長い程、
元の状態に戻すのが難しくなりますし、時間もかかります。 なので、
我々としては痛みを完全に取り切る事を前提に施術は行ないますが、
日常生活や、趣味などに支障が出ないように持っていくことも大切だと考えています。 最後にお伝えしたいのは、
子供の頃や若い頃に生じた怪我などは後になって影響を与えます。
そうならない為にも、その時にしっかりと医師に診てもらったり、
リハビリをしてキッチリと体を整えておくことが非常に重要です。 年齢を重ねた時に後悔しないように、
早めの対策と、しっかりとしたケアをする事を強くお勧めします! ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後つけ根の痛み【症例】