2019年8月2日 金曜日
【症例】手首の痛みと指の痺れでお悩みだった方の解消例
産後から、手首の痛みと手指の痺れでお悩みの方のケースです。産後は抱っこやオムツ替え、授乳などと手首に非常に負担が掛かります。お子さんは日々急激なスピードで成長します。勿論、体重もどんどん増えてきます。それに比例して、体も大きなストレスを受けます。でも、体重が増えても大丈夫な体に変化しました。
では、その道筋を説明します。

利用者
40代女性 吹田市在住
主症状
手首の痛み
手指の痺れ
その他の症状
首~腰の痛み
過去に受けていた施術
マッサージ
主な施術ポイント
アームラインの調整
施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、両手首の痛み。
左2~4指IP関節付近に早朝に痺れ。
慢性的に、首~肩~腰にかけての痛みがあるとの事であった。
姿勢をチェックすると、肩の左右の高さに違いが出ており肩周りも筋緊張が強い。
また、アームライン全般に関節・筋肉の可動性も悪い。
先ずは、全体の循環を高める施術を行ない疲労・浮腫み除去を行なう。
それから、アームラインを中心とした関節・筋肉の可動性を出す施術を行なう。
首~肩~腰に負担の掛かりにくいような座り方について指導。
2回目
翌日来院
手首の痛み、昨日よりはまし。
指の痺れは変わらず。
首~腰の痛みは若干まし。
姿勢は肩上りが若干ましに。
施術は基本的に昨日と同内容で実施。
骨盤底筋の入れ方指導。
3回目
6日後来院
手首の痛み前回後から大きくは変わらず。
痺れも変わらず。
首~腰の痛みはそんなに気にならない程度へ変化。
手首に関しては、施術後は緩さが出るが育児のストレスが大きく、
そのストレスに身体が耐えれていないと考えられた。
その為、自宅でのケアが重要になると考え、
自宅で出来る簡単なセルフケアを指導。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化するようなトレーニング指導実施。
4回目
9日後来院
手首の痛み落ち着いてきた。
片側は殆ど痛みを感じない程度へ変化。
痺れも手首の痛みと比例するように落ち着いてきた。
5回目
10日後来院
最近、抱っこじゃないと寝ないので抱っこ時間が長い。
その為か、手首の痛みが少しぶり返してきた。
検査を行なうと、アームラインにかなりストレスが掛かっている模様。
アームラインの調整を行なうと、施術後は痛みはほぼ消失。
セルフケアを確認すると、自己流になっていた。
再度、セルフケアの指導を行なう。
6回目
手首の痛み、完全には痛み消失していないが、
全く気にならない日が出るようになってきた。
手指の痺れに関しては最近は全く生じていない。
7~10回目
その後、手首の痛みは消失。
手指の痺れもOK
首~腰にかけての痛みはたまに、長時間抱っこしたりすると
痛くなる事があるが、寝て起きたら翌日には消失しているレベル。
この間は、通院間隔を空けて症状の再発が出ないかをチェックをかけながらメンテナンスを行い、
身体をより引き締める為のトレーニング指導を行って経過観察を行っていた。
特に大きな問題は生じなかったので、今後は月1回程度で調整を行ない経過観察をしていく予定。
考察
今回の症例は産後からの手首の痛みが主訴のケースであった。
産後の手首の痛みは非常に起こりやすい症状である。
原因として考えられるのは言うまでもなく、育児動作である。
オムツ替えの際、抱っこの際、授乳の際などに手首が小指方向に曲がった状態でいると
親指の付け根の辺りに痛みを生じる方が多い。
他にも、親指の辺りでは無く手首の真ん中の辺り(手の平側・手の甲側)を生じる場合もある。
これらの動作を繰り返す事で、アームライン全般に機能不全が起こりやすい。
関節が固まってしまっていたり、筋肉が伸び縮みが出来なくなって、縮まった状態のままになってしまう。
慣れないうちはどうしても、余計に力が入ってしまうので余計にストレスが蓄積されやすい状態になる。
慣れていたとしても、お子さんの体重が重ければ重い程負担は掛かるのでどうしてもストレスは掛かりやすい。
今あげた、関節の問題や筋肉の問題もあるが、浮腫みの問題もある。
妊娠中や産後は浮腫みが色々な症状に関わってくる。
浮腫みがある事で、内圧が高まり身体に余計にストレスを与えて痛みを生じやすい。
なので、そこの問題もしっかりと解決する必要性がある。
純粋に頻繁に行う動作によるストレスで負担の掛かっている部分のケアを行ないつつ、
浮腫み・疲労等の循環の部分をしっかりとケアを行えば手首の痛みは殆どが解消される。
また、育児は身体に相当なストレスを与えるのは間違いないが、
そのストレスに負けない身体を作るのと、そのストレスに対する対応策を知っているか、
知らないかによってその後の育児生活は変わってくる。
ストレスが蓄積した状態で寝て、少し回復して、またストレスが蓄積して寝て、少し回復して・・・
それでは、中々回復は難しい。ある程度その日に生じたストレスは自分で除去した状態で寝る。
そうすると、翌朝にはストレスが半減以上の状態で迎えられるので元気な状態で育児が出来る。
翌日に、疲労・ストレスを持ち越さない!これが重要です。
その為にも、疲労を除去できるような身体の状態に整え、
セルフケアをしっかりとマスターする事が非常に重要になってきます。
今、手首の痛み・違和感がある方は、そのまま放置していても良くはなりません。
早めの行動が重要です。専門の機関ですぐに診てもらう事をお勧めします。
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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