2019年8月9日 金曜日
【症例】小学生からの膝痛が関係していた症状でお悩みだった方の解消例
産後にお悩みだったのは、腰痛や手首痛、膝の痛みであった。その中でも、小学生の頃に痛め、手術をしていたが経過が良く無い状態で今まで生活していた膝の状態が非常に難しかった。育児は心身ともに負担が掛かります。今までは何とかなっていても、育児がスタートすると古傷が影響を与える事は間違いありません。では、そんな方の回復までの道筋を解説します。
利用者
20代女性 吹田市在住主症状
腰痛
右手首痛
膝痛その他の症状
肩のだるさ過去に受けていた施術
マッサージ主な施術ポイント
アームラインの調整施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
寝返り時の腰の痛み、手首の痛み、膝の痛み、慢性的な肩こりがあるとの事であった。
膝の既往歴として、習慣性膝蓋骨脱臼がある。
骨盤は歪みがあり、緩みが強い。
アームラインは筋緊張が強い。
大腿周径は左右差が顕著。
先ずは、骨盤調整を行ない歪みを整え、安定性を高める施術を行なう。
更に骨盤底筋の入れ方指導を実施すると、寝返り時の痛みは消失。
アームラインの筋緊張が強い部位のリリースを行なう。
膝関節も含めて、関節周囲の調整を行なう。 2回目
10日後来院
腰、手首の痛みはまし。
膝、肩の痛み・だるさに関しては大きくは変わらず。
施術は前回と同内容で実施。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋の強化の為のトレーニング指導実施。 3回目
2週間後来院
腰、手首の痛みは落ち着いている。
肩の症状もましになってきてる。
膝の痛みは変わらず。
アームラインと膝関節周囲を中心とした施術を行なう。 4~5回目
肩は長時間抱っこしたりすると痛みを生じる程度へ。
膝の痛みは変わらず。 6~7回目
ここまで、膝関節の調整や筋肉に対するアプローチを中心に施術をしていたが大きくは変わらない。
そこで、大腿周径の左右差を縮める為のトレーニング指導を中心にして実施をする事へ。 8~11回目
膝の痛みが、徐々にではあるが痛みを感じない程度へ。
更に、全身の調整をかけつつ大腿周径の左右差を縮める為の指導・施術を行なう。 13回目~
膝の痛みはそんなに気にならない程度へ。
最近は肩の痛み・だるさが出てきているので、現在は通院間隔を空けてメンテナンスを行い経過観察を行っている。考察
今回の症例は産後からの腰痛・手首痛・膝の痛みであった。 腰痛や手首の痛みに関しては、産後によくある症状の一つであった。
骨盤の緩みにより安定性が低下して、関節に過剰に負担が掛かっての腰の痛みや
抱っこや授乳などによってアームラインに負担が掛かって痛みが生じていたと思われる。 今回難しかったのは、膝の痛みである。
先ず、この方は小学生の頃から習慣性膝蓋骨脱臼を患っていた。
手術は2回行なったが、経過が思わしくなく現在に至っていた。 その際に、痛めていたのが右膝であった。
しかし、産後に痛みが出てきたのは左膝であった。 右膝は小学生の頃からほぼ荷重をしきれない状態で常に左膝に荷重をかけている状態であった。
それが、産後になりホルモンバランスが崩れ関節が緩み、筋力も依然より低下し、
膝の曲げ伸ばしが産前に比べて増加した為に更に左膝への負担が増えて、
そのストレスに耐えきれなくなって今回の痛みを生じたと思われる。 当初は、左膝の強い筋緊張に対するアプローチを中心に行っていたが、
施術後は良くても、翌日の夜には育児のストレスがかかり膝の痛みを生じるような状態であった為、
途中から左膝に掛かっている負担を解消しつつ、今まで触っていなかった右膝の強化をする事にした。
そうする事によって、徐々にではあるが良い方向へと向かっていった。 勿論、筋肉を強化すれば全て解決する程の状態ではないし、
ご本人さんに状態を説明し、膝の装具を作って頂いてそれを装着した上で外出をして貰わなければならない状態ではある。 しかし、そのまま何もせずにいたら育児ストレスは日々増加していき
そのストレスに耐えきれず、遅かれ早かれ膝が完全に壊れてしまう危険性はあった。 本来は、10代の内にしっかりと整形外科的なアプローチを行って構造的な部分を解決しているか、
構造的な部分が難しくても、他の部分で補完するアプローチを行っていれば、
今までの生活の質はもっと上昇していたのではないかと思います。 ですから、子を持つ親御さんには、将来起こりうる事をしっかりと聞いたり調べて、
お子さんにとって最善の選択をするようにして頂きたいと思います。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後膝の痛み【症例】