2021年1月25日 月曜日
【症例】産後からの腰痛と産前からの肩痛でお悩みの症例
産後の腰痛は産後のお母さん方に頻繁に生じる症状の一つです。
原因は様々ですが、妊娠中からホルモンバランスは大きく変わり、 関節は緩みを生じ、筋力は低下し、体力も低下しています。
そんな中、毎日育児と家事に追われている方がほとんどです。 そんな環境では体の中心部分である腰に負担がかかるのも当然です。
では、そんな腰痛が回復に至るまでの道のりを解説していきます。
腰部から下肢に至る筋肉の連動性獲得
問診を行なうと、
産後から腰痛が生じている。
うつ伏せになると痛みが生じ、
その状態から起き上がろうとする際も痛みを生じる。
骨盤は産後5ヶ月程度経つが未だに開いた感じがしている。
体重は+4㎏
右肩は何年も前から痛みがある。
グルグルと回した際や、
物を投げようとした際にビキッと痛みを生じる。
検査を行なうと、
骨盤は緩みがあり本人が言うように開いている様子。
その骨盤の不安定性が要因となって起こしていると考えられたのが、
脊柱がガチガチに固まっていること。
遊びが全くなく、しなりが無い状態。
肩周囲は右肩に限らず、筋緊張が強い状態。
骨盤の安定性を高める施術を行ない、
肩周囲の筋緊張を緩める施術を行なう。
骨盤や脊柱に負担を掛けないようにする為の座り方を指導。 2回目
2日後来院
腰痛はまし。
右肩に関してはグルグル動かすと痛む。
骨盤の安定性は前回よりは高まっている。
施術は基本的には前回と同内容で実施。
骨盤底筋の入れ方を指導 3回目
1週間後来院
腰痛は割と気にならない程度で1週間は過ごせた。
右肩は著変なし。
施術は今までと同内容で実施。 4回目
2週間後来院
腰痛はうつ伏せになると腰椎レベルに若干痛みが残る。
また、今までとは違い仙骨部に最近痛みが生じる。
足を組んだ姿勢などで座っていると痛みを生じる。
腰椎レベルの痛みに関しては、
腰椎の前弯から来ていると考えて後弯方向に持っていくような施術や
トレーニング・ストレッチの指導を行なう。
また、出来る限り不良姿勢にならないような座り方を再指導。 5~10回目
この期間中はうつ伏せになった時の腰痛は消失に至ったが、
仙骨部や尾骨部と痛みがあちこちに行ったり来たりを繰り返す。
骨盤の不安定性に関しては問題ないレベルに至っており、
脊柱の可動性も問題ないレベルには回復していた。
そこで、骨盤~下肢の全体でしっかりと体を支えられるように
筋肉の連動性を高めるトレーニング指導を行なう。
右肩に関しては、前鋸筋と上腕二頭筋へのアプローチを行なうと経過良好。
育児で同部位への負担が生じやすいので、
セルフケアを指導し再発しないようにする。 11~13回目
行ったり来たりしていた尾骨や仙骨部の痛みは消失。
右肩に関しては、セルフケアをしっかりと実践していれば問題ないレベルへ。
体重は妊娠前の状態に戻り、履けなくなっていたズボンも履けるようになった。
痛み症状などもなく落ち着いている事から、
産後の骨盤矯正を一旦終了とした。
特にうつ伏せになった際や、その状態から起き上がる際に痛みが生じやすかったです。
他には右肩の痛みを生じていました。
これに関しては産後ではありませんが、
右肩をグルグル回した際や、物を投げたりする際に痛みを生じていました。
腰痛に関しては、
先ず気になったのは脊柱の可動性の低さです。
脊柱がガチガチで遊びが全くありませんでした。
骨盤が緩いため、余計に脊柱に負担をかけていると考えられました。
脊柱に遊びが無いため、うつ伏せになると痛みが生じ、
そこから起きようとすると、
更に脊柱の運動を要求され無理がかかるので、
当然のごとく痛みが生じていたのだと考えられました。
脊柱の可動性を高めていくと
うつ伏せになった時の痛みは解消されていったのですが、
今度は仙骨部や尾骨部に痛みを生じるようになりました。
普段から自分でも認識しているくらい座り方が悪いとの事でした。
足を組んだ状態であったり、横座り、斜め座りなどなど。
その状態でご飯を食べたり育児をしたりと、
長時間に及ぼこともよくありました。
そう言った姿勢になると、
一部分に負担が掛かりやすくなります。
それが足のつけ根だったり、仙骨だったり、尾骨だったりと色々です。
特に産後は関節の不安定性があり、
筋力も低下している状態なので、
不良姿勢が長くなると大きなストレスが体にかかり、
全てのストレスを受け止めることになります。
先ずは産後であろうと産後でなかろうと、
体にアンバランスなストレスが掛からないように
正しい座り方(体の使い方)をすることが重要です。
今回の場合は、
骨盤~下肢に至る筋肉の連動性を高める事も大切でした。
座ってる際も、立ってる際も常に筋肉は連動して働いています。
一つ一つの筋肉をムキムキにする必要性はありませんが、
全身の筋肉が全て一緒に連動して働けるような状態に持っていく必要性があります。
このように座り方を整える、ストレスに耐えられるような強い身体を作る。
これが、産後をより快適な状態で育児が出来るようにする為のポイントです。
右肩の痛みに関しては、
学生時代にソフトボールをしていた時から痛みはあったそうです。
日常生活には問題はありませんでしたが、
育児をスタートしだして負担がかかり、
以前よりも気になるようになってきていました。
また、遊びで軽くボールを投げたりした際にも痛みが生じ、
将来子供とキャッチボールとかしたいのに
このままでは出来ないのではないかと不安になっていました。
関節唇などの関節内の問題であれば、
外科的なアプローチが必要ですが、
今回の場合は筋肉的なアプローチで解消へと至りました。
ただし、育児のストレスは大きいため
セルフケアの継続は今後も必要になりますね。
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
原因は様々ですが、妊娠中からホルモンバランスは大きく変わり、 関節は緩みを生じ、筋力は低下し、体力も低下しています。
そんな中、毎日育児と家事に追われている方がほとんどです。 そんな環境では体の中心部分である腰に負担がかかるのも当然です。
では、そんな腰痛が回復に至るまでの道のりを解説していきます。
利用者
30代女性 箕面市在住主症状
腰痛その他の症状
右肩痛過去に受けていた施術
特に無し主な施術ポイント
脊柱の可動性獲得腰部から下肢に至る筋肉の連動性獲得
施術の経過と内容
1回目問診を行なうと、
産後から腰痛が生じている。
うつ伏せになると痛みが生じ、
その状態から起き上がろうとする際も痛みを生じる。
骨盤は産後5ヶ月程度経つが未だに開いた感じがしている。
体重は+4㎏
右肩は何年も前から痛みがある。
グルグルと回した際や、
物を投げようとした際にビキッと痛みを生じる。
検査を行なうと、
骨盤は緩みがあり本人が言うように開いている様子。
その骨盤の不安定性が要因となって起こしていると考えられたのが、
脊柱がガチガチに固まっていること。
遊びが全くなく、しなりが無い状態。
肩周囲は右肩に限らず、筋緊張が強い状態。
骨盤の安定性を高める施術を行ない、
肩周囲の筋緊張を緩める施術を行なう。
骨盤や脊柱に負担を掛けないようにする為の座り方を指導。 2回目
2日後来院
腰痛はまし。
右肩に関してはグルグル動かすと痛む。
骨盤の安定性は前回よりは高まっている。
施術は基本的には前回と同内容で実施。
骨盤底筋の入れ方を指導 3回目
1週間後来院
腰痛は割と気にならない程度で1週間は過ごせた。
右肩は著変なし。
施術は今までと同内容で実施。 4回目
2週間後来院
腰痛はうつ伏せになると腰椎レベルに若干痛みが残る。
また、今までとは違い仙骨部に最近痛みが生じる。
足を組んだ姿勢などで座っていると痛みを生じる。
腰椎レベルの痛みに関しては、
腰椎の前弯から来ていると考えて後弯方向に持っていくような施術や
トレーニング・ストレッチの指導を行なう。
また、出来る限り不良姿勢にならないような座り方を再指導。 5~10回目
この期間中はうつ伏せになった時の腰痛は消失に至ったが、
仙骨部や尾骨部と痛みがあちこちに行ったり来たりを繰り返す。
骨盤の不安定性に関しては問題ないレベルに至っており、
脊柱の可動性も問題ないレベルには回復していた。
そこで、骨盤~下肢の全体でしっかりと体を支えられるように
筋肉の連動性を高めるトレーニング指導を行なう。
右肩に関しては、前鋸筋と上腕二頭筋へのアプローチを行なうと経過良好。
育児で同部位への負担が生じやすいので、
セルフケアを指導し再発しないようにする。 11~13回目
行ったり来たりしていた尾骨や仙骨部の痛みは消失。
右肩に関しては、セルフケアをしっかりと実践していれば問題ないレベルへ。
体重は妊娠前の状態に戻り、履けなくなっていたズボンも履けるようになった。
痛み症状などもなく落ち着いている事から、
産後の骨盤矯正を一旦終了とした。
考察
今回のケースは、産後から腰痛が主訴でお悩みでした。特にうつ伏せになった際や、その状態から起き上がる際に痛みが生じやすかったです。
他には右肩の痛みを生じていました。
これに関しては産後ではありませんが、
右肩をグルグル回した際や、物を投げたりする際に痛みを生じていました。
腰痛に関しては、
先ず気になったのは脊柱の可動性の低さです。
脊柱がガチガチで遊びが全くありませんでした。
骨盤が緩いため、余計に脊柱に負担をかけていると考えられました。
脊柱に遊びが無いため、うつ伏せになると痛みが生じ、
そこから起きようとすると、
更に脊柱の運動を要求され無理がかかるので、
当然のごとく痛みが生じていたのだと考えられました。
脊柱の可動性を高めていくと
うつ伏せになった時の痛みは解消されていったのですが、
今度は仙骨部や尾骨部に痛みを生じるようになりました。
普段から自分でも認識しているくらい座り方が悪いとの事でした。
足を組んだ状態であったり、横座り、斜め座りなどなど。
その状態でご飯を食べたり育児をしたりと、
長時間に及ぼこともよくありました。
そう言った姿勢になると、
一部分に負担が掛かりやすくなります。
それが足のつけ根だったり、仙骨だったり、尾骨だったりと色々です。
特に産後は関節の不安定性があり、
筋力も低下している状態なので、
不良姿勢が長くなると大きなストレスが体にかかり、
全てのストレスを受け止めることになります。
先ずは産後であろうと産後でなかろうと、
体にアンバランスなストレスが掛からないように
正しい座り方(体の使い方)をすることが重要です。
今回の場合は、
骨盤~下肢に至る筋肉の連動性を高める事も大切でした。
座ってる際も、立ってる際も常に筋肉は連動して働いています。
一つ一つの筋肉をムキムキにする必要性はありませんが、
全身の筋肉が全て一緒に連動して働けるような状態に持っていく必要性があります。
このように座り方を整える、ストレスに耐えられるような強い身体を作る。
これが、産後をより快適な状態で育児が出来るようにする為のポイントです。
右肩の痛みに関しては、
学生時代にソフトボールをしていた時から痛みはあったそうです。
日常生活には問題はありませんでしたが、
育児をスタートしだして負担がかかり、
以前よりも気になるようになってきていました。
また、遊びで軽くボールを投げたりした際にも痛みが生じ、
将来子供とキャッチボールとかしたいのに
このままでは出来ないのではないかと不安になっていました。
関節唇などの関節内の問題であれば、
外科的なアプローチが必要ですが、
今回の場合は筋肉的なアプローチで解消へと至りました。
ただし、育児のストレスは大きいため
セルフケアの継続は今後も必要になりますね。
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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