2020年3月20日 金曜日
【症例】産後からの腰痛が日々悪化してきてお悩みだった方の解消例
産後から腰痛にお悩みでした。でも、激痛ではないし医師からは産後はそんなもんだと言われていたのもありそんなに気にしていませんでした。しかしながら、日々育児をこなしていくと日増しに腰痛が悪化してきてこのままでは育児が出来ないと不安になり来院されました。そんな方の回復に至るまでの道のりを解説していきますね。
利用者
30代女性 箕面市在住主症状
腰痛その他の症状
特に無し過去に受けていた施術
マッサージ
整体主な施術ポイント
反り腰
関節や筋肉の左右のアンバランス施術の経過と内容
1回目
問診・検査を行なうと、妊娠中から腰痛があった。
妊娠中は動き始めなどに痛みが出やすかったが、
産後は動き始めも痛みがあるし、
痛みで仰向けで寝る事が出来ない。
寝返り時にも痛みがあるので、睡眠の質が悪い。
姿勢は反り腰。骨盤の歪みがある。
脊柱起立筋の筋緊張は非常に強い。
施術は、仙腸関節や仙骨の調整を行ない、
脊柱起立筋の緊張をリリースする。
骨盤底筋の入れ方指導実施。 2回目
翌日来院
痛みはましになった。
違和感が若干残っている。
施術は昨日と同内容で実施。
右の仙腸関節の可動性が悪い。
右股関節内旋制限がある。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化する為のトレーニング指導実施。 3回目
6日後来院
日常生活動作での腰痛は減少。寝返りも出来ている。
仰向けになった時の痛みは日によってはまだ残存。
オムツ替えの時の中腰姿勢をとると、特に腰痛を生じやすい。
姿勢チェック→右側の腰の反りが強い。
右仙腸関節の硬さが関係していると仮定。
施術は2回目と同内容で実施。 4~5回目
短時間のオムツ替えの姿勢や抱っこであれば腰痛は生じないが、
長時間の無理な姿勢が続くと、痛みを生じる。
仰向け姿勢はそんなに気にならなくなっている。
骨盤前傾に関わる筋群の緊張が目立ち、
骨盤後傾に関わる筋群の弱化が目立つ為、
緊張筋群に対するストレッチ指導と、弱化筋群に対するトレーニング指導実施。
特に右側に反応が高いので、右側を重点的に行なうように指導。 6~8回目
朝、起床時の腰痛が残る。
右仙腸関節の固さは未だ少し残っているので、
継続して調整をかけつつ、右の反りを左と同様の角度にする為の施術を行なう。
また、起床時の痛みという事もあり、
循環不良により腰痛が出ていると仮定して内臓調整も一緒に行う。 9~14回目
日常生活動作においての腰痛は消失しているが、
無理な体勢で長時間抱っこしたりと負担の掛かる事をすると、
翌日の朝に痛みが生じる事がある。
姿勢としては、当初にあった右側の反り腰は解消されていて、
右仙腸関の可動性も解消。
疲労や循環不良により、翌日の早朝に腰痛が出ていると判断し、
内臓調整等の循環を促す施術を中心に行っていた。
頻度としては、たまに起こっているという事もあり、
この期間は、通院間隔を空けて調整をかけながら、
経過観察を行っていた。 15~16回目
日常生活動作も、無理をした翌日も腰痛が生じなくなった。
姿勢チェックをすると、当初にあった反り腰も解消。
関節や筋肉の左右のアンバランスも良好になっていた。
現在は、症状の再発がないか通院間隔を更に空けて、
メンテナンスを行いつつ、経過察中である。考察
今回の症例は、妊娠中から産後にかけての腰痛でした。 妊娠中に腰痛が出始めて、立ったり座ったり、寝返りした時に痛みを生じていた。
ただし、我慢できない程でも無かったし、妊娠中はそんなものと言われていたのもあり、
そのまま放置していたが、産後に更に腰痛が悪化した状態になり来院。 妊娠中と同様で、立ったり座ったりした時や寝返り時に腰痛があり、
仰向けで寝る事もつらい状態になってしまい、妊娠中より痛みが悪化していた。 初回に姿勢をチェックすると、
明らかな反り腰姿勢になっていた。
恐らく、妊娠中からこの姿勢になっていたと考えられる。 それが、
産後で体力の低下や関節の安定性の低下により、
腰痛がより、悪化したと考えられた。 この方の場合、
右仙腸関節の可動性が悪く、骨盤が前傾位になっていた。
骨盤を前傾する筋群が過緊張を起こし、
骨盤後傾に関わる筋群の筋力低下が顕著であった。 ハムストリングスなどのアウターマッスルの筋力低下もそうだが、
骨盤底筋等のインナーマッスルの低下もあった、
それが、骨盤前傾位になってしまっていた要因であった。 その為、骨格矯正を行い骨盤前傾を左側と同じ傾きに戻してあげる必要性があり、
筋肉のバランスが左右で悪くなっていたので、
それをセルフケアなどで元に戻す必要性がありました。 人間は必ず癖があります。
利き腕や利き足などという言葉があるように、
得意な方が必ずあります。その為、左右のバランスが全く同じになる事は難しいです。 多少の左右差であれば、問題は生じにくいですが、
左右差がどんどん大きくなると何かしらの問題が出てきます。
歪み=悪ではありませんが、
問題が出てきたのであれば、しっかりと整える必要性があります。 後半に出ていた早朝の腰痛。実はこれよくある症状です。
原因は色々考えられますが産後の方に関しては循環不良が原因になっている事が多い印象です。
疲労であったり、浮腫み、寝返りが出来ないなどで循環不良が生じます。 こういった事は、
そのまま放置していても改善する事は難しいです。
しっかりと身体をケアする事で疲労を除去する事が可能になり、
ちょっとした取り組みで寝返りも出来るようになります。 腰痛の原因は多岐に渡る為、非常に難しい部分もあります。
専門の機関にてしっかりとチェックしてもらって、
早期にケアをすると、充実した育児生活が送れます。
育児は心身共に負担が掛かります。
無理をせずに助けを求めて下さいね。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後腰痛【症例】