2020年12月25日 金曜日
【症例】産後からの膝痛や肩こり、頭痛、尿漏れでお悩みの症例
産後から膝痛、肩こり、頭痛、尿漏れでお悩みの症例です。これらは、産後によく起こる症状ではありますが、自然に回復に向かうには難しい症状でもあります。なぜなら、育児で毎日酷使している部分だったり、そもそも体力が回復していないからです。では、そんな状態であった方が全ての症状が回復へと至った道のりを解説していきます。

利用者
30代女性 箕面市在住
主症状
膝痛
肩こり
頭痛
その他の症状
尿漏れ
過去に受けていた施術
整体
主な施術ポイント
骨盤の安定性獲得
施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
産後から右膝の痛みが生じている。
屈伸時に生じる。曲げにくく、引っかかる感じ
ダンスをした時に尿漏れを生じる。
肩こりや頭痛が昔から生じやすく、
小学生の頃から頭痛もちとの事
検査を行なうと、
膝の構造には問題は無さそうだが、
骨盤の歪みを生じており、右仙腸関節の緩さがある。
肩周囲の筋緊張が強い
肩周囲の筋緊張をリリースして、骨盤矯正をおこなう
また、右仙腸関節の安定性が出るような施術を行なう。
2回目
2日後来院
右膝痛みまし。
肩こりは感じているが、頭痛は前回後から出ていない。
骨盤の歪み、右仙腸関節の緩みはまし。
骨盤底筋の入れ方指導実施
骨盤や肩周囲に負担を掛けないような座り方を指導
施術は基本的には前回と同内容で実施。
3回目
1週間後来院
右膝の痛み消失
肩こり、頭痛はそんなに気にならない程度へ
尿漏れも今の所ダンスをしても大丈夫
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化するようなトレーニング指導実施
肩周囲のリリースや関節調整を行なう
4回目
1週間後来院
膝の痛み、尿漏れはその後も再発はしていないが、
背中の痛み、こりが気になる
アームラインが両側共にストレスが大きく掛かっている模様
アームラインを中心に施術を行なう。
胸郭関節の可動性が低いので、可動性を拡大するようなセルフケアを指導
前回指導したトレーニング確認→難しいとのこと→別の下肢を連動したトレーニング指導へ変更
5~9回目
膝の痛み、頭痛、尿漏れは消失。
肩こり、背中の痛みが残存。
以前ほど、しんどくはないが長時間の抱っこ等をすると数日間しんどい状態が続く
背部や脇周囲のストレッチ指導や呼吸エクササイズなどを指導して、
背部の症状消失に向けて施術や指導を行なう。
この期間は2週に1回程度で施術を行なっていった
10~13回目
背部痛や肩こりも殆ど気にならない程度へ変化
出たとしても、翌日には消失している。
初回に訴えとしてあった、膝痛、頭痛、尿漏れは完全に消失
妊娠前に履いていたパンツがきつかったのが
今は普通に履けてるようになったとのこともあり、
一旦、産後の骨盤矯正を終了とした。
考察
今回の症例は、産後からの膝痛、肩こり、頭痛、尿漏れでお悩みのケースでした。
一番のお悩みは膝の痛みでした。
産後の膝の痛みは非常に多くの方に見られる症状です。
原因としては、
妊娠中の姿勢の変化により太腿前に負担が掛かる姿勢になってしまっている。
単純に膝の屈伸の回数が多くなっている。
骨盤の安定性が低下していることで、
膝関節や足関節に対する負担が増えてしまっている。
以上が大きな要因として考えられる。
本来であれば、
膝関節にはそこまで負担がかからないのですが、
産後はホルモンバランスの崩れや、生活スタイルが大きく変わって、
体の変化が大きく変わる為に、
膝にストレスがかかり痛みを生じやすくなります。
膝の痛みは毎日酷使する部分でもあるので、
正直にお伝えすると、回復までは他の部位に比べると時間が掛かる場合が多いです。
でも、
今回の場合は比較的早期に回復に至りました。
その理由としては、
骨盤底筋の低下による仙腸関節不安定によるものだけの
膝の痛みだったからです。
ここに、その悪い状態を長く続けていると、
姿勢の変化が起こり、回復までに時間が掛かるパターンになっていきます。
今回はそれが長ったので回復には時間は掛かりませんでした。
尿漏れがおこっていたのも、
ジャンプした際には体には相当大きなストレスが掛かります。
骨盤底筋がしっかりと強化出来ていないと、
飛んだ際の衝撃で尿漏れが起こるのはごく自然なことです。
肩こりや頭痛が小学生の頃からあったということでした。
恐らくそのころから、アームラインに負担が掛かるような体の使い方をしていたため、
肩周囲の筋緊張が強く出やすく、
そのせいで、緊張性頭痛が生じていたと考えられます。
育児をしていると、
どうしてもアームラインはよく使うので、
以前から負担が掛かっている人は更に負担がかかり、
慢性的な痛みや重さでお悩みになることが多いです。
肩こりや頭痛に関してもそうですが、
ひとえに肩こりや頭痛といっても原因は様々です。
これは昔からだから仕方が無いとかそのうち治るでしょう!
という自己判断は後々後悔につながります。
そうならないように、
産後のトラブルでお悩みの方は、
早期に専門の機関にて体をチェックしてもらったり、
整えてもらうのが良いと考えられます。
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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