2020年9月18日 金曜日
【症例】妊娠前・妊娠中・産後でもギックリ腰!?腰痛でお悩みだった方の症例
今回のケースは腰痛でお悩みの産後のお母さんでした。ただし、産後だから腰痛になったと言う訳では無く、妊娠前も妊娠中も、産後も全ての時期でぎっくり腰になっているという方でした。話を聞いただけで、相当大変であったであろうことがイメージ出来ました。また、お尻から足にかけての痺れも最近は生じてきていました。そんな、産後の腰痛でお悩みだったお母さんが回復に至るまでの道のりを解説していきます。

利用者
30代女性 箕面市在住
主症状
腰痛
背部痛
その他の症状
尿漏れ
過去に受けていた施術
マッサージ
整体
カイロプラクティック
主な施術ポイント
身体のアンバランスの調整
関節の可動性獲得
施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
腰痛と背部痛が生じている。
今回産後だが、
妊娠前にぎっくり腰になり、
妊娠中もぎっくり腰になり、
両方とも1週間程度寝たきり生活になった。
腰は酷くなってくるとお尻から足にかけての痺れを生じる事もある。
尿漏れが産後から生じている。
日常生活では大丈夫だが、
縄跳びなどのジャンプ動作をすると尿漏れするとの事でした。
検査を行なうと、
腰背部の筋緊張が片側に生じており、
左右のバランスが非常に悪い。
股関節の動きが悪く、90度までしか曲げれない。
肩甲骨の可動性も非常に悪い。
施術は骨盤調整、肩甲帯の関節調整を中心に行ない、
筋緊張の目立つ部位のリリースを行なう。
2回目
翌日来院
腰背部の痛みまし。
左右のアンバランスが解消傾向へ。
施術は前回と同内容で実施。
骨盤底筋の入れ方指導実施。
骨盤や腰背部に負担の掛かりにくい座り方の指導。
肩甲骨周囲の可動性を保つためのセルフケアを指導。
3回目
1週間後来院
腰背部の症状はそんなに気にならない程度へ。尿漏れ消失。
施術は過去と同じ内容で引き続き行う。
骨盤底筋チェック→修正→更に骨盤底筋を強化する為のトレーニング指導実施。
4~12回目
腰背部の症状なく、尿漏れも出ていない。
体調も非常に良い状態であった為、
体重や体型などを戻す事を目的に施術や栄養指導、トレーニング指導実施。
13回目
2カ月ぶりに来院
腰背部痛や尿漏れはその後も再発していなかったが、
ここ、数カ月バタバタしていて疲労がかなり強い。
肩がしんどいのと、膣からの水漏れが少し出てきた。
疲労からの骨盤底筋の出力低下などが原因での現象と考えらえる為、
疲労除去を目的とした施術を行なう。
また、再度骨盤底筋の出力を上げる為のトレーニング指導実施。
全体的には体調は大崩れはしていないことともあり、
本人の希望も考慮して、今後は月1程度でのメンテナンスを行っていく予定。
考察
今回の症例は、産後から腰痛や背部痛が生じ、尿漏れも生じていたケースでした。
産後から腰背部痛が生じたと書きましたが、
厳密には以前から腰痛には悩まされていました。
妊娠前にぎっくり腰になり、
妊娠中にもぎっくり腰になっていた。
両方ともに、1週間程度寝込んでいたとの事。
その為、
今後も同じようなことを繰り返すのではないかと不安になり来院された。
実際に体を検査していくと、
左右のアンバランスが顕著でした。
右半身が筋緊張が強く、
それが悪化した際に痺れ症状を引き起こしていると考えられた。
左右のアンバランスを作っていた原因が、
歪みであったり、関節の可動性の少なさでした。
股関節や肩甲骨が腰痛には非常に重要です。
腰痛なのに?と思われるかもしれませんが、大切なんです。
何故なら、人間の身体は全身協調運動によって成り立っています。
歩く際をイメージして下さい。
しっかりと、手を振って足を振る事によって身体の一部分に負担を掛ける事無く前に進めます。
例えば、股関節の動きが悪いとその分を別のどこかを過剰に動かさないといけません。
それが、股関節に近い腰になります。
腰を過度に捻って歩き続ける事によって腰に問題が生じてきます。
肩甲骨の動きが悪い場合も一緒です。
肩甲骨の動きが悪いと、腕をしっかりと振ることが出来ません。
腕を振らずに歩くのは余分なパワーを使うので疲れやすいですし、
腰が頑張って動かそうとするので、腰痛が生じるのです。
そのような関節の可動性が低い状態や、
左右の筋肉がアンバランスな状態で育児や家事、仕事をしていると
そのストレスがどんどん蓄積されていきます。
ぎっくり腰になる際は、何かを持ったときや、捻った際ときに発症しやすいですが、
それは、きっかけに過ぎません。原因は普段の身体の使い方の悪さによる全身疲労です。
育児に置いては、抱っこや授乳などを同じ方向でいつもしている方が多いです。
両手を均等に使えている人は少ないと思います。
となると、元々のアンバランスな状態から更に悪い方向に行ってしまう可能性があります。
産前からの問題が産後に悪化して症状が出る事は当たり前です。
それくらい、育児は心身ともに負担が大きいのです。
もし、身体の歪みや左右の筋肉の張り感が違うとかがあるのであれば、
症状が出る前に早めに、専門の機関でチェックしてもらい、
調整してもらう事を是非お勧めします!
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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