2020年11月27日 金曜日
【症例】産後からの腰痛や肩こりでお悩みの症例
産後から腰痛と肩こり、体型でお悩みでした。特に腰痛は自転車に乗ろうとした際に痛みが生じ、他にも育児の中で痛みを生じることが多々あった。激痛ではないが気になって仕方が無かったし少し不安にも感じていた。そんな状態であった方が回復に至ったまでの道のりを解説していきます。

利用者
30代女性 豊中市在住
主症状
腰痛
肩こり
その他の症状
ズボンが履けない
過去に受けていた施術
マッサージ
整体
主な施術ポイント
関節の可動性向上
施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
産後から自転車に乗ろうとした際などに腰痛が生じる
肩こりも産前からあったがより悪化している
妊娠前に履いていたズボンが骨盤の部分で引っかかって履けない
検査をしていくと、
骨盤の歪み+、肩は真横に挙げることが出来ない、
胸を開くことが出来ず肩甲骨の可動性が悪い、股関節の可動性も悪い
施術は全身の骨格調整を行ない、骨盤底筋の入れ方指導実施
2回目
4日後来院
骨盤の歪み、肩の可動性、胸張りなど、いずれも前回施術後の状態を保つ
胸郭の開きが大きいので、胸郭を締めて横隔膜が使える状態にする
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化する為のトレーニング指導実施
3回目
2週間後来院
腰痛、肩こりともにそこまで気にならない程度へ変化
胸郭の硬さは未だ残存
骨盤の歪み、股関節の可動性、肩甲骨の可動性は向上
4~5回目
体調良好
腰痛、肩こりあまり感じていない
関節の可動性良好
体重は産前の状態の戻り、ズボンも履けるようになった。
6~9回目
時々、肩こりが強くなったり、腰の痛みが出たりすることがあったが、
次の日になったら消失している程度だった。
脇周辺の広背筋や前鋸筋などが筋緊張が出やすい状態であったため、
同筋肉のストレッチ指導を行なう。
関節の可動性は全体的に良い状態を維持している。
この期間は2週~3週の通院間隔で施術を行なっていた
10回目
2か月後
忙しいこともあって来院困難だった。
ここ数日、体調が非常に悪く。疲労困憊で動く事も億劫の状態。
検査をすると、体中が緊張していて力が抜けない状態になっていた。
また、循環不良を伴っており身体が非常に重い状態になっていた。
常に神経の興奮性が高まっている状態であると判断し、
神経の興奮性を鎮めるような施術を行なう。
11~13回目
前回後、疲労困憊からは脱出した。
通常通り、育児に家事にと取り組むことが出来ている。
当初あった、腰痛や肩こりなどの痛み、ズボンが履けないなどの体型の問題も解消されたため、
産後の骨盤矯正としては、一旦終了とした。
今後は月に1回程度のメンテナンスを行なって、
疲労が蓄積して日常生活や育児が出来なくなるようなことが出ないようにケアを行っていく予定
考察
今回の症例は、産後からの腰痛や肩こり、ズボンが履けない事でお悩みのケースでした。
産後から自転車に乗ろうとした際に腰痛を生じるようになっていました。
他にも育児をしている中で痛みを生じることが多々あった。
原因としては、関節の可動性の低下が考えられました。
これは、ズボンが履けないという所にも繋がってきますが、
股関節の可動性が悪くなっていました。
股関節の可動性が低下すると、
腰部に非常に負担が掛かります。
自転車に乗ろうとするということは足を持ち上げないとダメです。
でも、股関節の動きが悪いので腰をより捻って乗ろうとするわけです。
また、股関節の問題はズボンが履けない事にも影響します。
股関節の歪みや可動性の低下は産後によく起こります。
なぜなら、妊娠中はお腹が大きくなるにつれて骨盤や股関節に大きな負担が掛かります。
その際に、内股になったりすることが非常に多いです。
その癖が産後も残っていて、
股関節の歪みにより、骨盤横のところが出っ張ってズボンが履けないとか、
股関節が動かない分、腰の筋肉が頑張って支えるので負担が増えて腰痛を生じやすくなります。
肩こりは産後に非常に多くの方が悩みとなる症状です。
特に妊娠前からあった方が産後により悪化するパターンが多いです。
なぜなら、育児は前かがみの姿勢が多いからです。
いわゆる猫背の姿勢ですね。
抱っこしたり、授乳したりしていると、
どうしてもその姿勢になりがちです。
でも、その姿勢が悪いわけではありません。
だって、その姿勢をしないと育児がしにくいじゃないですか?
勿論、その姿勢を推奨しているわけではありませんので、
なるべく、その姿勢にならないような取り組みは必要になります。
でも、育児をしている人が全員肩こりを訴えているかというとそうではありません。
では、訴えが無い人とどう違うのか?
それは、関節に遊びがあるかないかです。
関節に遊びがある人は、猫背姿勢になっていても
その動作が終わったら元の状態に戻れます。
でも、遊びが無い人は元の姿勢に戻れないのです。
なので、常時猫背姿勢になり首や肩、背中の緊張が強くなるのでしんどくなります。
遊びを作るためには、普段からしっかりと関節を動かすことが重要になります。
同じ姿勢で長時間いると、関節の可動性は低下して遊びが無くなっていきます。
関節の可動性が全く無くなってしまっている方は、
自分一人では難しいかもしれないので、
是非、専門の機関でケアをしてもらって下さい。
今、私は症状無いよ!
という方も、ほって置いたらしんどくなる可能性が有ります。
そうならない為にも、しっかりと肩甲骨周囲を意識して動かすようにしてみて下さい。
※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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