産後から背中の痛みでお悩みの方のケース例です。産後はどうしても前かがみになる事が非常に多いです。 その為、どうしても肩や背中の辺りはストレスが生じやすいです。そんな、ストレスが掛かっていても痛みを感じなくなるような身体になっていくまでの道のりをご説明します。

30代女性　箕面市在住 背中の痛み 特に無し マッサージ 関節可動性・筋緊張改善 身体の使い方 1回目 検査を行っていくと、後頭下筋や背筋などの上半身バックラインの筋緊張が強い。 関節も胸椎や骨盤の可動性の低下が見られる。 首や肩を動かすと痛みを生じる。 先ずは、関節調整と筋緊張のリリースを行なう。 バックラインへの負担軽減の為の座り方の指導を行なう。 施術後は、ペインスケール１０→５

2回目 4日後来院 首や肩の動きやすさは出てきた。 しかし、背中の痛みは残存。特に胸を張ると痛みが強くなる。 前回に引き続き、後頭下筋から骨盤にかけての筋緊張部位のリリースと 関節の可動性を出す施術を行なう。 抱っこ時に背部に負担を掛けないような背骨や胸骨の使い方について指導。 骨盤底筋の入れ方指導実施。

3回目 9日後来院 背中の痛み残存。やはり、胸を張った時に痛みが出やすい。 施術は前回までと同内容で実施。 背中の筋緊張や関節の可動性を改善する為のセルフケアを指導。 骨盤底筋チェック→良好。

4回目 2週間後来院 背中の痛み軽減傾向。左側だけ痛みが少し残る。 身体全体のチェックをかけると、胸郭、骨盤が右回旋している。 身体の捻じれを矯正し、緊張部位の調整を引き続き行う。 ペインスケール５→３ 骨盤底筋を更に強化するトレーニング指導を実施。

5回目 1週間後来院 背中の痛み殆ど気にならない程度へ。 前回あった、骨盤や胸郭の回旋は改善。 右上半身の緊張がやや見られる為、右上半身のリリースを行なう。

6回目～ 背中の痛みほぼ無し。 胸を張っての痛みも生じない。 骨盤底筋の強化だけに留まらず、下肢も動員したトレーニング指導を行なう。 現在は、通院間隔を空けて症状の再発が起こらないようにメンテナンスを行い経過観察中である。

今回の症例は産後からの背中の痛みであった。

産後は授乳や抱っこの姿勢がどうしても長く、頻度も多くなる。 また、現代はスマホの普及により頭が前に倒れた状態になる事が非常に多い。

そうすると、頭は常に前に倒れようとしているのを 首の後面の筋肉や背中の筋肉で必死に倒れないように後ろへ引っ張ったり、 関節が一生懸命固定して倒れないようにしている。 すると、頸椎や胸椎に常に大きなストレスが掛かっている状態となる。

背中には毛細血管が非常に沢山存在する。 そこが、ストレスを受け続けると毛細血管が圧迫され、詰まってしまう。

普段から、首や背中には負担が掛かっているにも関わらず血流が悪くなってしまうと、 新鮮な酸素や血液が供給されないので老廃物が溜まった状態になる。 そうすると、筋緊張が亢進しやすくなり、更に関節の可動性も低下してくる。 そうなると凝り感や痛みを感じやすくなる。

そこで、皆さんは無意識に肩をぐるぐる回したりして、 何とか症状を緩和させようと試みるが、あまり症状は変わらない。

こういった場合、身体は猫背状態になっている。 そうすると身体の後面は常に引き伸ばされている状態にあり、 その姿勢になってしまっている原因を取り除かなければ、いくら肩を回していても改善には至らない。

身体への負担を無くす事は育児をしていく上では難しいが、 ストレスを受けてもしっかりとその日のうちにそのストレスを 除去できるような身体の状態やケア方法を知っている事でこういった問題は解決出来ます。

ポイントとして、肩甲骨周囲をしっかりとケアをする事が非常に重要だという事です。 もし、今背中の痛みでお悩みの方は、 肩を動かすのではなく肩甲骨をしっかり動かすというイメージを持ってみてはどうでしょうか。 勿論、専門の機関にてチェックをしてもらって根本的な原因を取り除く事も重要になりますよ。

※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。