2019年12月13日 金曜日
【症例】産後からの肩こり腰痛、手首痛のお悩み解消例
今回の症例は、産後から肩こり腰痛、手首痛でお悩みのケースでした。産後は毎日が心身ともに負担を与えます。オムツ替えや抱っこ、授乳などなど自分の時間なんてありません。そんな毎日が一杯一杯の中でも回を追うごとに回復していった方の道筋を解説していきます。
利用者
30代女性 箕面市在住主症状
肩こり
腰痛その他の症状
手首の痛み過去に受けていた施術
特になし主な施術ポイント
骨盤の安定性獲得施術の経過と内容
1回目
検査を行なうと、骨盤は安定性が非常に低く、緩い状態。
骨盤の安定性が低い事が影響して、腰の筋緊張は強く腰椎の硬さも顕著。
手首は両側共に痛みを伴う。抱っこや、授乳時など手首を使う動作時に痛みが出やすい。
橈骨の動きの低下。前腕の伸筋や屈筋群の筋緊張+。
骨盤は歪みを整えた上で、安定性を高めるような施術を中心に行なう。
アームラインの筋緊張をリリースし、肩、肘、手首の関節の可動性を出す施術を行なう。
骨盤の安定性が低い為、骨盤に負担を掛けないような座り方を指導。 2回目
3日後来院
肩こりは若干まし。腰は大きくは変わらず。
両手首は抱っこ時などの痛みの質・頻度が軽減。
施術は前回と同内容で実施し、
骨盤の安定性を高め、筋緊張部位のリリースを行なう。
骨盤底筋の入れ方指導実施。 3回目
5日後来院
腰痛、肩こりは初回に比べ大分ましになってきた。
手首の痛みはそこまで気ならない程度へ変化。
腰痛、肩こりに関しては、骨盤の安定性の低さが影響を与えている。
その為、引き続き骨盤の安定性獲得を第一に施術を行なう。
手首に関しては、肩、肘、手首の関節可動性良好。
アームラインの筋緊張もそこまで強く出ていない状態へ。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化する為のトレーニング指導実施。 4回目
1週間後来院
両手首の痛みは消失。
肩こり、腰痛も長時間抱っこをしたりすると出現するが、
そこまで気にならない程度へ変化。
骨盤の安定性が初回に比べ向上。
それに比例して、肩や腰の症状が落ちついてきたと考えられる。
骨盤底筋チェック→良好→更に下半身の筋肉を連動させたトレーニング指導実施。 5~8回目
手首、肩、腰の痛みは気にならない程度へ。
体型や体重を減らしたいという事で、
体を整えながら、
体の変化を出すための栄養指導やトレーニング指導を中心に行なう。 9~12回目
体の不調は無し。
産後に履けなくなっていたデニムが余裕で履けるようになった。
体重は-1kgだが、体脂肪率は下がった。
更に体の変化を出せるような施術と指導を行う。 13回目
その後も、体の不調はない。
肩や腰はしんどくなる日もあるが、
その日中にそれらは解消される。
翌朝には問題ないとの事。
体型も産前の状態以上になり、
痛みも特に大きな問題が無いため、
これにて、産後の骨盤矯正を一旦終了とした。考察
今回の症例は産後からの肩こりや腰痛と手首の痛みでお悩みのケースであった。 初回検査時に骨盤チェックをすると、骨盤は非常に緩く不安定な状態であった。
産後はホルモンの関係で、全身の関節が緩みやすくなっている。
しかしながら、6ヵ月程度を目途に関節の緩みは無くなってくる。
但し個人差があり、疲労感が強い方はホルモンバランスが乱れやすい。
その為、1年たっても関節が緩んでいる状態の方もいる。 今回の場合は、肩こりと腰痛であったが、
育児で抱っこや授乳をしていると、健康な方であっても負担はかかる。
なので、一時的には痛みや疲労感は感じる。
しかしながら、翌日にはあまり気にならない程度へとなる。
それは、寝ている間に自然治癒力が働いているからである。 でも、関節が緩い状態(今回の場合は特に骨盤の安定性)だと、
自分の身体を支える事が難しくなり、余計に筋肉に負担が掛かりやすい。
筋疲労が強くなり、それが関節の動きを悪くするという悪循環にも陥ってしまう。
筋疲労が強くなると、筋肉が100%の力を発揮できなくなるので、
他の方と同じように育児をしていても、
ストレスを分散する事が出来ずに全て受け止めてしまう為、疲労が倍増する。 その為、体の中心である骨盤の安定性を高める事を優先事項として実施した。
それが、骨盤矯正であり、骨盤底筋トレーニングであり、骨盤周囲の筋群のトレーニングである。
トレーニングだけをしていれば良いのかというとそうではない。
体の歪みがある状態でトレーニングをしても、筋肉は強くならないし、
歪んだ状態で固定される。そんな状態だと、筋肉も力が発揮しにくい状態になる。
60%程度の力しか発揮できないのだ。 多くの方の産後の体は大なり小なりダメージは受けている。
なので、そのダメージをしっかりとケアをしてトレーニングをすれば
回復への道のりは開けてくるが、トレーニングも順番が重要です。
目に見える筋肉ばかりのトレーニングをしていても意味がありません。
先ずは、体の奥にある筋肉を強化し、その後に表面にある筋肉を強化していく必要性があります。 その奥にある筋肉と表面にある筋肉の状態が自分でしっかりと把握出来る方は大丈夫だが、
自分の体がどうなっているのか解らない!という方は一度、しっかりと専門の機関にてチェック
してもってからされることをお勧めします。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後肩こり【症例】