2019年7月6日 土曜日
【症例】3人目の出産で初めて産後ケアをしてお悩み解消された方の例
今回の方は、3人目の出産をされた方でした。過去の産後は骨盤矯正などのケアは行っていなかった。したかったのだが、育児の忙しさで中々行くことが出来ていなかった。今回は恐らく最後の出産という事もあり絶対しようと妊娠中から考えていたとの事でした。3人目の出産後は全身に痛みが出ていた。出産回数が増えれば増えるほど身体には負担は掛かってくる。そんな方の回復までの道のりを解説します。
利用者
30代女性 吹田市在住主症状
首肩のこり
背中~腰の痛みその他の症状
手首の痛み過去に受けていた施術
整体主な施術ポイント
関節の可動性施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、首肩や腰は子供の抱っこを行っていると特に痛みを強く感じる。
また、痛みが出ると数日間痛みや違和感が続く。
手首は産前から痛みがあり、ガングリオンもある為余計に痛む。
それが、産後に更に痛みを増した感じ。
身体全体の検査を行なうと、骨盤の歪みがあった。
頸椎の可動性は非常に悪い。棒のように固まっている印象。
肩甲骨周囲の筋緊張は非常に強い。
手首は前腕の筋緊張が非常に強い。
先ずは骨盤矯正を行い、頸椎の可動性を出しつつ、肩甲骨周囲や前腕の筋緊張をリリースする。 2回目
5日後来院
腰の痛みがましになった。
肩こり、手首の痛みは大きくは変わらず。
施術は前回と同内容で実施。
前腕の緊張を緩和する為のセルフケアを指導。
骨盤底筋の入れ方指導実施。 3回目
1週間後来院
腰の痛みは前回よりも楽になった。
手首のつっぱり感は軽減。
肩こりは若干ましになったが、まだ辛さを感じるレベル。
施術は前回までと同内容で実施。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋強化の為のトレーニング指導実施。 5回目
手首の痛みは日常生活レベルでは問題無い範囲内へ。
手首を床などに着いてぐっと体重を掛けると痛みを生じる。
肩こりは残存。
頸椎・上位胸椎の関節の可動性が変わらず低い。
また、それに伴って肩甲骨周囲の筋緊張が強くなっている。
頸椎・胸椎・肩甲胸郭関節などの関節の可動性を出す施術を中心に実施。
また、自宅で肩甲骨の動きをしっかりと出せるようなセルフケアを指導。 6~8回目
手首の痛みは体重をグッとかけなければ痛みは出ない。
腰の痛みは消失。
肩こりは来院当初より辛さは半減したが、未だ気になる状態。
骨盤底筋のみならず下肢の筋肉も連動した、トレーニング指導実施。
その成果もあり骨盤の状態はよく、
1人目出産時に履いていて最近は履けなくなっていたパンツが履けるようになった。
引き続き、頸椎・胸椎・肩甲骨の可動性を出す施術を中心に実施。
また、セルフケアも立った状態・座った状態・寝た状態で出来るセルフケアを指導し、
その時の状態に応じて使い分けて毎日実施出来るように工夫。 12回目~
体調良好。
首肩・背中・腰・手首の痛み消失。
長時間抱っこ等をしてしんどくなった時は、セルフケアを実施すれば
寝て起きたら翌日にはほぼ問題無い程度へなっている。
頸椎・胸椎などの可動性の低さは若干残っているが、
支障が出ないレベルまでにはなっている。
現在は、通院間隔を空けて若干残っている可動性の低さを高める事と、
育児疲労が蓄積しないようにメンテナンスを行い経過観察中である。考察
今回の症例は産後からの首肩・背中・腰の痛みが主訴で手首の痛みもあるケースであった。 今回、3人目の出産で今まではしっかりとした産後のケアはしてこなかった。
前からしたいとは思っていたが忙しさにかまけてそのままになっていた。
今回はおそらく最後の出産であろうと思い、ケアに来られたとの事であった。 その蓄積もあったかもしれないが、初回に検査を行なったときに脊柱全体の硬さは非常に強かった。
まるで、鉄パイプが入っているかのような硬さで、1つ1つの骨が動かず、
1つの骨を動かそうとすると、全部の骨が一緒に動いてくるような感じであった。 そのような状態であれば、筋肉への負担が増すのは避けられない。
関節と筋肉はお互いが補完しあって身体を支えたり、動かしたりしている。 しかし、片方の働きが低下するともう片方への負担は増える。
それをお互いが補完しあえる状態に持っていく事が重要であった。 結果的にはそこに持っていくのに少し時間は掛かってしまったが、
関節の可動性はほぼ問題無い範囲内へ戻り、
関節と筋肉が補完しあって身体を支えたり、動かせる状態へ持ってこれた。 施術は毎日実施出来るわけではない。その為、施術に来た日以外での過ごし方が重要になる。
その為、セルフケアは一般の方に比べて沢山指導し、それらを出来る限り実施するように指導した。
患者さんは大変だった?!かもしれないが、ここの所の協力無くして我々の施術が効果を100%発揮する事は出来ない。 骨盤を締める為のトレーニングに関してもそうだが、我々はトレーニング法を指導する事は出来るが、
施術で筋肉を強化する事は出来ない。それを実施して頂かなければ骨盤を締めてもその状態を維持する事が出来ない。 中には、産後の骨盤矯正をうたっている院で患者さんは受けるだけでOKという所もあると思うが、
当院では施術者側だけでなく、患者さん自身にも協力して頂きます。
そうすることで、自身の体の状態把握にも繋がります。 どこに負担が掛かりやすいのか、どこが弱いのか、その場合の対処法は?等を知っているのと知らないのとでは大違いである。
そうすることで、再発のリスクも大きく抑えられ、その後の人生の質にも影響が出ると我々は考えています。 どうしても、育児をしていると自分の事は後回しになってしまうが、
しっかりとセンサーを張って、身体の声を聞いてあげて下さいね! ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後肩こり【症例】