2019年3月1日 金曜日
【症例】長時間座位で起こる腰痛の改善例
長時間の同じ姿勢は体に非常にストレスをかけます。今回の場合は、長時間のフライトで10時間程度ずっと座っている事が多い職業の方でした。長時間座る事自体は避けれないが、同じように座っていても症状が出なくなるまでの回復の道のりをご説明します。
利用者
40代男性 大阪市在住主症状
腰痛その他の症状
肩の痛み(重さ)過去に受けていた施術
特に無し主な施術ポイント
ストレスを分散できる体づくり施術の経過と内容
1回目
腰は前後屈時に痛みを生じる。
肩は月に1~2回必ず物凄く重たくなる。
全身を検査すると、右半身全体の緊張が強く左右でアンバランスが出てる。
右の腸腰筋、右側胸部、右殿筋が特に強い反応が出ていたので調整をかける。
座り姿勢が多いとの事で、座位で負担の掛かる部位へのセルフストレッチ指導。
施術後前後屈のペインスケール:10 → 3 2回目
3日後来院
腰の痛みは、後屈で少し痛みが残っているが前屈は痛み消失。
施術は前回と同内容で実施。
プラスアルファ仙腸関節と脊柱の可動性の悪さがあったので調整をかける。
座っている時の腰周囲への負担を減らすための座り方を指導。 3回目
8日後来院
腰の痛みはほぼ消失。
肩の痛みが出現して、首を左右に回旋すると右肩の痛みを生じる。
全身を検査すると前腕に反応有り。前腕の筋膜リリースを行なうと回旋時の痛みは消失。 4回目
1週間後来院
腰の痛みは消失。
肩の痛みは前回の症状は治まったが、体幹を進展して首を回旋すると(車でバックをチェックする時とか)右肩に痛み。
全身を検査すると胸郭が回旋し、上腕も捻じれが生じており、
脊柱起立筋の左右のバランスが悪く、大胸筋の過緊張も出ていた。
上記の部分を調整をかけると、痛みは消失した。
肩甲骨周囲のセルフケアを指導し、周辺の可動性低下を防ぐ。
仕事の関係で、2週間ほど海外出張に行く。 5回目
海外出張で長時間飛行機に乗ったりを何回か行ったが、腰の痛みは生じなかった。
また、前回と前々回に生じた肩の痛みは消失。
骨盤周囲、肩甲骨周囲、脊柱等の状態が良好であった為、
今後は1ヶ月に1回程度のメンテナンスを行ない、経過観察を行っていく。考察
今回は、腰の痛みと肩の痛み(重さ)でお悩みの方であった。 この方はお仕事柄海外出張が非常に多く、飛行機に長時間乗っている事が多いとの事であった。
飛行機は10時間乗ったりとかが当たり前なので長時間座っている事が多い。
酷い時は、座っていると足が痺れてくる事もあるとの事だった。 問診検査を行なって、気になったのはやはり長時間の座位姿勢であった。 人間はどんなに良い姿勢でも、
どんなに良い椅子に座っていたとしても15分以上座っているとストレスに感じると言われています。
それが、この方の場合は10時間以上となるとどれだけのストレスが骨盤や脊柱、
背中などに掛かっているかは計り知れない。 その為、施術としては長時間の座位姿勢で負担の掛かる部位へのアプローチを行ない、
自身でも出張先などで出来るセルフケアを指導し、骨盤や脊柱、背中などへのストレスを減らす事を行なった。 肩の痛み(重さ)も月に1~2回は起こるという事であったが、
これは肩周辺自体の問題と言う訳でなく、長時間の座位姿勢により、
鼠径部が圧迫されて循環不全を起こす事によって
老廃物や疲労物質が蓄積されて肩に症状が出ていたものと考えました。 特に鼠径部には大きな太いリンパ管や動脈、静脈が通っているので
そこが長時間座っていると圧迫を受ける事によって循環不全を起こしやすい状態になる。 今回のケースは長時間のフライトであったが、
そうでなくても長時間座って仕事をしたり、
座っている事が長い生活習慣をお持ちの方は、
こまめに(15分~30分)座った姿勢から少しの時間でも構わないので
解放してあげる必要性がある事をしっかりと理解してほしいです。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 腰痛【症例】