2020年11月6日 金曜日
【症例】妊娠中の腰から太腿にかけての痛みでお悩みの症例
31週の妊婦さんが妊娠中期から腰から殿部~太腿裏にかけての痛みと、足の付け根にも痛みを生じていました。妊娠中期から症状があったが、どんどん症状が強くなっていて病院では妊娠中はそんなものと言われていたけど、もう我慢の限界ということで来院されました。確かに妊娠中にこのような症状はよくある事ですが、そのままでは中々回復しません。では、どのような過程で回復に至ったかの道のりを解説していきますね。
利用者
30代女性 豊中市在住主症状
腰から太腿にかけての痛みその他の症状
左付け根の痛み過去に受けていた施術
マッサージ
整体主な施術ポイント
左荷重の改善
関節の安定性獲得施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
現在、第一子妊娠中で31週
妊娠中期くらいから左腰からお尻と太腿にかけての痛み・だるさ
左の付け根の痛みもある
腰も付け根も荷重時や動き始め時にズキッとすることが多い
姿勢をチェックすると、左荷重になっている
骨盤は歪みを生じており、左仙腸関節が緩い
仰臥位で腰の回旋動作をすると痛みを生じる
施術としては左への荷重を解除して
左の関節の安定性獲得を目指す
骨盤底筋の入れ方指導 2回目
2日後来院
腰から太腿の痛みが施術後は変わらずあったが、
翌日から症状が落ち着いてきた
左付け根の痛みは軽減して違和感に変わった
姿勢の左荷重は改善傾向
施術は前回と同内容で実施
プラスで脊柱の硬さがあったため、
身体全体を循環させて脊柱を緩めるような呼吸法を指導 3回目
3日後来院
左腰、左付け根の痛み大分ましになった
寝てる時にたまに痛みを生じる程度
前回までは、仙腸関節の安定性獲得に向けての施術をしていたが、
股関節の安定性を獲得する為の施術も行なう
骨盤底筋のみならず、下肢の筋肉も連動させたトレーニング指導実施 4回目~
左腰から太腿にかけての痛み、左付け根の痛み共に消失
通院間隔も2週間に空けて、経過観察を行なっているが特に問題無し
そのため、更に間隔を空けて経過観察を行ない
より良い状態で分娩に望める状態へと体を整える予定考察
今回の症例は、妊娠中での腰からお尻と太腿にかけての痛みと
付け根の痛みでお悩みのケースでした。 今回の方は第一子妊娠中で31週でした。
妊娠中期から左腰から左殿部と左太腿裏にかけての痛みと、
左付け根の痛みを生じていました。
両部位ともに荷重時や動き始めの際に痛みが生じるとの事でした。 初回に姿勢をチェックすると全体的に左に体は傾いていました。
体の状態をチェックしていくと、
左仙腸関節は緩い状態になっていました。 妊娠中はホルモンの関係上関節は緩くなります。
だから、緩むことは仕方が無いのですが
それが過度になると関節が支えきれず、
筋肉に過度に負担がかかり筋肉が悲鳴をあげることになります。 今回のケースもそういったパターンであると考え施術を行っていきました。 施術としては、
左仙腸関節と左股関節の緩みを解消していくことと、
関節が不安定になったが故に負担の掛かりすぎていた
筋肉へのアプローチを中心に行ないました。 妊娠中はどうしても活動力が低下します。
そのため、筋力の低下も顕著です。 施術者側で骨格の安定性を高めることが重要になりますが、
それだけでは、骨格の安定性を高めることは出来ません。 例えば、ゴムが入ったウエストゴムパンツをイメージして下さい。
ビローンと伸びきったゴムのパンツをいくら手で寄せて履こうとしても
離した瞬間ストンと下に落ちてしまいますよね? でも、キュッとした新品のゴムに替えてあげれば、
落ちることなくズボンは履けますよね?
骨盤もそれと一緒です。 なので、骨格の安定性を高めるにはゴムの役割を果たす筋肉の強化が必須です。
それが、骨盤底筋という筋肉群になります。 当院では必ずこのトレーニングを指導します。 骨盤底筋は妊娠中は勿論大切ですが、
産後のトラブルを防いだり、
産後の体型を整える意味でも非常に重要です。 妊娠中は体の変化が非常に大きいです。
日々成長する赤ちゃんの寝床を作るために、
お腹周りを中心として日々身体は変化しています。 今回のケースはそんな日々の体の変化により
過度に関節の緩みが出て筋肉に負担がかかり、
筋肉が限界がきたために痛みを生じていました。 しっかりと、関節が安定するように整えてあげて
筋肉への過度の負担を取り除いてあげて、
弱っている筋肉を強化してあげると良くなります。 今回の方もそうですが、
病院では妊娠中はそんなもんと言われることが多く、
トラブルがあっても我慢している方が非常に多い印象です。 お腹が大きくなればなるほど、
負担は増えていくので回復が遅れてしまいます。 我慢せずに、早め早めの行動を心がけてみて下さいね! ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : マタニティ腰痛【症例】