2018年12月14日 金曜日
【症例】何をしていても痛む首肩
今回の症例は、産後から何をしていても痛む首や肩の痛みでお悩みのケースであった。育児生活はどうしても下を向く動作が多い。そうすると、肩首や背中にかけて非常に負担が掛かりやすい。その状態が続くと猫背姿勢へと変化していく。こうなると見た目も問題になるが機能的にも大きな問題となる。では、そんな方の改善までの道筋をご説明します。
利用者
20代女性 豊中市在住主症状
肩首の痛み・だるさその他の症状
頭痛過去に受けていた施術
マッサージ主な施術ポイント
関節の可動性施術の経過と内容
1回目
首肩が何をしていても、痛く、だるい感じがある。
首後屈時に首~背中にかけての痛み。
胸椎の後弯が非常に強い。胸椎の可動性の悪さ顕著。
肋椎関節の可動性も悪い。
首肩の筋緊張も非常に強い。
上記の可動性の悪い部位の関節調整を行なう。
背筋の負担を減らすセルフケアを指導。 2回目
翌日来院
前回施術後は楽だったが、翌日には痛み、だるさが戻った。
脊柱(主に胸椎)の可動性を出すためのセルフケアを指導。
施術は前回と同内容で実施。 3回目
1週間後来院
肩の痛み、だるさはましになってきた。
首の後屈時の痛みが残存。
依然として胸椎や肋椎関節などの可動性の悪さや胸椎の後弯が強い。
施術は前回までと同内容で実施。
骨盤底筋の入れ方指導実施。 4回目
2週間後来院
首の伸展時の痛みは改善。
首肩の痛み、だるさも楽になっていたが、
抱っこひもを変えてから、背中の痛みが強くなり首肩の痛み、だるさも症状が出ている。
骨盤底筋チェック→左右差あり。左右の筋力が整うように再指導実施。
肩周囲の安定性向上の為のトレーニング指導実施。
施術は今までと同内容で実施。 5~8回目
首肩の痛み、だるさや背中の痛みが出たり出なかったりを繰り返す。
脊柱から骨盤にかけての全体の硬さが目立ったため、ペルビックティルトなどの
関節の可動性を出すトレーニング指導実施。
施術は疲労軽減と可動性改善、全身の筋力アップで体の安定性獲得を目指す。 9回目~
首肩の痛み、だるさ改善。首肩の筋緊張も問題の無い範囲内へ。
首伸展時の首~背中にかけての痛み改善。
胸椎の後弯改善、生理的な脊柱の弯曲へ。
当初は、首肩の痛み、だるさが強いときは必ず頭痛が起こっていたが、
現在は全く頭痛を生じていないとの事。
現在は、症状再発しないように通院間隔を空けて、メンテナンスを行いつつ、
より理想の体型に向けて調整をかけながら、経過観察中である。考察
今回の症例は、産後からの首肩の痛み、だるさ。首を後に反れない等の症状であった。
先ず、育児をしていく中で猫背になる方は非常に多い。
抱っこや、授乳などを毎日毎日行っているとどうしても猫背姿勢になりがちである。
そうすると、体の前側の筋肉は緊張傾向になり、後側の筋肉は緊張低下状態に陥る。
そうするとどうなるか?何もしていなくても、体は猫背姿勢に持っていかれる。
人間は2足歩行で歩いている関係上、左右のバランスや前後のバランスが非常に重要になる。
そのバランスが崩れてしまい、常に猫背姿勢の状態に陥る。そうすると、関節もその状態で固まってしまう。
今回のケースも、猫背姿勢で関節が固まり、その影響で筋緊張が強くなっていた。
なので、固まりきった関節の可動性を出し、筋緊張を緩和させ、特に前後の筋バランスを整えて、
猫背姿勢の改善を中心に施術を行った。
猫背、反り腰などの姿勢でお悩みの方は非常に多いと思います。
見た目が非常に悪いので改善したいという事で皆さん良く来院されますが、
勿論、見た目の問題もありますが、こういった不良姿勢は機能的な面でも非常に問題になります。
育児や日常生活動作をしていく中でも制限を起こすことがあるので、
しっかりと、見た目的にも機能的にも良い姿勢で何時も生活出来るようにしていくのが大切だと思われます。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後肩こり【症例】