2019年2月7日 木曜日
【症例】右手首腱鞘炎の改善例
産後から右手首の腱鞘炎を発症し、抱っこをしたり、包丁を持ったり、文字を書いたりするのが常に痛みを生じていて、育児どころか、日常生活にも大きな支障を及ぼしていた痛みから回復に至るまでの道筋をご説明します。

利用者
30代女性 箕面市在住
主症状
右手首の痛み
その他の症状
尿漏れ
過去に受けていた施術
マッサージ
整体
主な施術ポイント
筋緊張の緩和
関節の可動性
施術の経過と内容
1回目
右手首が育児・家事を行なうのに支障をきたす程の痛み。
右手根骨、右手根中手関節、右橈尺関節の可動性の悪さがある。
右肩関節周囲の筋緊張、前腕の筋緊張が強い。
上記の部位の調整を行ない、ペインスケール:10→6に変化
2回目
翌日来院
痛みは昨日後の状態を維持。
更に痛みの緩和に向けて、昨日と同様の施術を行なう。
尿漏れ改善に向けて、骨盤底筋の入れ方指導。
3回目
1週間後来院
育児・家事をする中での痛みは大分収まってきたが、
何かの拍子でピキっとなる時がある。
施術は、前回までと同内容で実施。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋の強化を図るトレーニング指導実施。
自身で筋緊張や関節の可動性の悪さを改善する、セルフケアを指導。
4回目
1週間後来院
手首の痛み、何かの拍子でピキッとなる時が残存。
尿漏れは改善。
施術は前回までと同内容で実施。
下半身を引き締めたいとの事で下肢のトレーニング指導も実施。
骨盤底筋チェック→非常に良い状態にあり、骨盤の安定性向上。
5~8回目
手首の痛みは、手首を内側に最大限捻った時に痛みを伴うことがある。
しかし、抱っこしたり、包丁持ったりなどの痛みは出ていない。
9回目~
右手首の痛み完全に消失。
子供の体重が増えてきたのと、抱っこじゃないと泣いてしまうので
最近は、肩が凝りやすいとの事。
現在は、手首の痛みが再発しないように注視しつつ、
育児による負担が掛かりやすい肩~背中などのケアを
通院間隔を空けて、メンテナンスを行い経過観察中である。
考察
今回の症例は産後からの手首の痛みで、いわゆる腱鞘炎であった。
今回2人目の出産後であったが、1人目の時にも腱鞘炎になり大変な目にあった。
その時は、マッサージなどには通っていたが完治に至らずだましだまし過ごしていた。
その後、2人目を出産し1人目出産時と同様に腱鞘炎になり、
抱っこするのも痛い、包丁が痛くて使えない、文字を書くのが痛くて出来ないという状況に陥った。
前回1人目よりも更に症状が強くなっていたので今回来院された。
状態をチェックすると、患側のアームラインの過緊張と関節の可動性の悪さが目立った。
腱鞘炎の場合どうしても痛みのある手首だけに目が行きがちだが、
手首、肘、肩と3つの関節が連動して抱っこをしたり、包丁を使ったり、文字を書いたりするので、
すべての関節の状態をチェックして、調整をかけなければ腱鞘炎の問題は改善に至らない。
勿論、関節や筋肉の状態だけでなく内臓調整なども非常に重要である。
いくら、筋肉や関節の状態を整えても身体全体の循環が伴っていなければ改善には至らないのである。
手首の痛みを生じて、整形外科に行かれる方も多いかと思います。
しかし、多くの方が手首を安静にしてくださいと言われるのに留まる。
しかし、育児をしていく中で使わない訳にはいかないので、一向に改善に向かわないという方が非常に多い。
勿論、可能な限り手首には負担を掛けないようにはして頂きたいが、
その為に必要な手首に負担を掛けないような抱っこの仕方、
身体の使い方等を指導し、セルフケアを指導し、
ストレスが掛かったとしてもストレスを上手く分散出来るような身体の状態に調整をかけて行き、
育児をしながらでも痛みの改善が出来るようにサポートしています。
そのままにしていても、お子さんの体重は増えていくのでストレスは増える一方です。
痛みがあれば我慢せず、慢性化してしまう前に早めに近くの医療機関を受診して下さいね。※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。
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