2019年12月27日 金曜日
【症例】産後からの右側だけの腰痛お悩み解消例
今回の症例は、産後から右側だけに出現していた腰痛でお悩みのケースでした。人間は必ず癖があります。左右均等に完璧に使えている人はいません。そんな癖による左右のアンバランスが影響していた腰痛が解消された道筋を解説していきますね。
利用者
30代女性 茨木市在住主症状
腰痛その他の症状
特に無し過去に受けていた施術
鍼灸治療主な施術ポイント
仙腸関節の可動性
日常生活の癖を把握する施術の経過と内容
1回目
問診検査を行なうと、
右の腰が授乳中などの座位姿勢で痛みが出る事が多い。
骨盤は捻じれが生じており、関節の可動性が低い。
ガチガチに固まっているイメージ。
立位・座位共に右荷重気味。
骨盤の捻じれを整え、仙腸関節の可動性を出す施術を行なう。
骨盤底筋の入れ方指導。
骨盤に負担の掛かりにくい座り方を指導。 2回目
2日後来院
前回より腰痛はまし。
骨盤の捻じれは解消されているが、可動性はまだ低い。
前回と同様に、仙腸関節の可動性を出すような施術を中心に行なう。
仙腸関節の可動性を低下させる筋肉に対してもリリースを行なう。
骨盤底筋チェック→良好→更に骨盤底筋を強化する為のトレーニング指導実施。 3回目
1週間後来院
腰痛は普通にしていれば問題ないが、
食事の際に、片足だけ台に足を乗せてその足の上に子供を乗せて食べていると痛みを生じる。
実際にその動作を実演してもらうと、右への荷重が更に強くなっている。
全体的に上半身も下半身も右側の緊張が強い。
右側の緊張部位を中心に調整をかける。
食事の際の姿勢をなるべく避けるように指導。別の姿勢を提案。 4回目
1週間後来院
腰痛消失。
他にも気になる事は無い。
仙腸関節の可動性も平均的な状態へ変化。
骨盤底筋と下半身の筋肉を連動させたトレーニング指導実施。 5~8回目
腰痛はその後も再発はしなかった。
特に痛みなどもなく毎日育児生活を楽しんでいるとの事。 9~11回目
子供の体重が急激に増えたのと、
抱っこじゃないとダメな時間が増えたためか、
肩首のこりが強い。
検査をすると、頸椎や胸椎、肩甲骨周囲の負担が増えている。
上記部位の関節調整と筋リリースを行なう。
産後に履けなくなっていたデニムが以前と同じように履けるようになった。
12~13回目
首肩のこり感は若干あるが、そこまで気にならない程度へ。
腰痛に関しては、4回目以降再発していない。
痛みや体型に関して、特に気になる事が無くなったという事で、
これにて、産後の骨盤矯正を終了とした。考察
今回の症例は産後からの腰痛であった。 初回に検査を行なうと、右側の腰に痛みがあった。
姿勢を評価すると、立位座位共に右荷重であった。
その為、全体的に右半身の緊張が強く、特に右の仙腸関節の可動性が低下していた。 人間は必ず癖はあります。
前後左右を全く同じように使えている方はいません。 そもそも、内臓の配置の関係で左右が元々皆アンバランスになっています。
そこに、利き手や利き足や生活習慣等が絡んできてより体のバランスは崩れてきます。 但し、右に傾いていて歪んでいるからイコール悪ではありません。
先ほども述べたように、元々生まれた段階で左右のバランスは違います。
なので、例え歪みがあったとしてもそれが、
その方にとって上手にバランスがとれていれば問題は無いのです。
それを下手に、見た目的、教科書的な良い姿勢に戻そうとすると
返って症状が出て来たり、症状が悪化する事があります。
なので、歪みイコール悪ではない、という事はしっかりと覚えておいてください。 但し、歪みがあり何かしら問題が出ているのであれば、
それはしっかりと改善する必要性があります。
今回の場合は、まさに改善が必要なパターンでした。 全体的に右荷重になっており普段の生活の様子を聞いていくと
右側に負担が掛かりやすい動作を繰り返してることが解りました。
なので、先ずはしっかりと歪みを整えて、
良い状態を維持出来るように強化しました。 そして、患者自身が自分の身体の事を理解し把握して頂くことも重要です。
当院に来られる方で、「体にこういう癖が反応として出ていますが、身に覚え有りますか?」
と聞くと、「あーあります!あります!」という方もいますし、
その時は見に覚えがなくても、「前回言われてから、気にしてみたらすごい偏った使い方をしていました」
と言われる方が非常に多いです。 それは、意識を向けたから気づけた事です。
普段無意識でしている事が歪みや痛みの原因になっている事が多いです、
なので、原因となっている部分を把握してそこを改善すればいいんです。 私たちは自分の事を解っているようで解っていません。
周りから言われて気づくことも多いですよね?
なので、当院では患者さん自身にしっかりと自分の身体が今どうなってるのか?
今後どうすれば良いのか?などを細かく毎回伝えています。
それが、無いと今後症状の再発の可能性が高くなるからなんです。
是非、普段から自分の体に興味を持ち、体が発する信号をキャッチしてあげて下さいね。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後腰痛【症例】