2018年9月14日 金曜日
【症例】産後の腰から背中の痛み
今回の症例は、産後から腰から背中にかけての痛みを生じていたケースである。妊娠中にお腹に子供を宿すために姿勢は反り腰になりやすい。その時の名残で産後になっても反り腰になったままの方は多い。反り腰のまま育児をしていくと非常に負担がかかり今回のケースのようになる。では、どのようにして元の体に戻ったのかをご説明します。
利用者
20代女性 箕面市在住 主症状
腰~背中の痛み その他の症状
肩こり 過去に受けていた施術
特に無し 主な施術ポイント
反り腰 骨盤の安定性 施術の経過と内容
1回目 姿勢チェックを行なうと、反り腰が見られる。 肩周囲や腰~背中の筋緊張が顕著。 脊柱全体の硬さあり。 骨盤や腰への負担を掛けないように座り方の指導 脊柱の可動性を出し、筋緊張部位の緊張緩和を目指した施術を行なう。 2回目 翌日来院 大きな症状の変化は無し。 依然、反り腰は見られ、肩周囲、腰周囲の筋緊張が目立つ。 施術としては前回同内容で行なう。 骨盤底筋の入れ方指導→非常に弱い 3回目 8日後来院 常時の痛みは軽減してきた。 寝た状態から起き上がる時や、前かがみになる時に腰の痛み残存。 施術は前回までと同内容で実施。 骨盤底筋チェック→前部繊維と後部繊維のバランスが悪い。 4回目 6日後来院 腰~背中の痛み改善傾向。 肩こりは若干残存。 胸椎の硬さ+ 胸椎の可動性を出す施術中心に脊柱の調整を行なう。 骨盤底筋チェック→依然バランス悪い。 5回目 7日後来院 腰~背中の痛みそんなに気にならない程度へ 反り腰も改善傾向。 胸椎・肋椎関節などの施術を中心に行い、 肩こり解消を目指す。 骨盤底筋チェック→良好→骨盤底筋周囲の強化も目指したトレーニング指導実施。 6回目~7回目 腰~背中の痛みは解消。 肩こりは、自覚は無い程度に改善されたが、 肩周囲に緊張は見られるのでリリースを行なう。 更に骨盤底筋周囲の強化を目指したトレーニング指導や、 肩周囲の緊張緩和に効果的なセルフケアを指導。 8回目~ 特に痛みなどなく育児生活を送れている。 現在は、症状再発に至らないように 通院間隔を空けて、メンテナンスを行い経過観察中である。 考察
今回の症例は、産後からの腰~背中にかけての痛みと肩こりであった。 腰~背中の痛みは子供を抱っこしている時は勿論だが、何をしていても常にだるく、痛む状態であった。 原因としては、反り腰と骨盤底筋の弱化による骨盤の不安定性だったと考えられる。 妊娠中にお腹が重くて反り腰になる方は非常に多いが、産後もその名残で反り腰が定着してしまっている方が多い。 そうすると、腰への負担が掛かり更にその状態で抱っこ等をする事により更に反り腰が助長されて腰への負担が増える。 プラスアルファー、骨盤底筋の弱化により骨盤の安定性が低下していたので、益々腰への負担が増えていたと考えられる。 骨盤の不安定性は腰への負担だけでなく、肩への負担にも繋がるので非常に安定性を作る事は重要である。 今回の場合は、脊柱の可動性が悪く反り腰の状態で固まっていた関節を調整し、筋緊張が目立つ部位を調整する事で、 反り腰の改善に向い、また骨盤の安定性を高めるために骨盤底筋や骨盤周囲の筋力強化を行った。 それらが改善方向に向かうにつれて、症状の改善が見られた。 妊娠中や産後の身体は見た目も中身も大きく変化している。強化されていれば良いのだが、 多くの場合はあらゆる部分が低下しているので、しっかりと身体を整えるて充実した育児生活を送って頂きたいです。 ※個人の例です。 全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後腰痛【症例】