2019年7月13日 土曜日
【症例】1年前から肩の痛みと挙がらない事でお悩みだった方の解消例
1年ほど前に、左肩に痛みを生じて徐々に肩が挙がらなくなっていった。整形外科では、五十肩と診断されて湿布や電気治療を行っていたがあまり変化を感じれなかった。その後しばらく放置していたが、最近になって痛みや可動域が悪化してきたので来院された。そんな、五十肩でお悩みの方の回復までの道のりを解説します。
利用者
40代男性 箕面市在住主症状
肩が上がらないその他の症状
特に無し過去に受けていた施術
特に無し主な施術ポイント
関節の可動性獲得施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、左肩が1年程前から耳の横まで上がらなくなったとの事であった。
当時に比べれば、痛みはましだが現在も痛みがあり可動域制限がある。
検査を行なうと、自動運動は、外転45度程度、挙上100度程度。
他動であればもう少し角度は増えるが痛みが強く出る。
先ずは、肩関節周囲の筋緊張をリリースし、
肩甲上腕関節の可動性を出すような施術を行なう。
施術後は、外転90度程度、挙上は135度程度までは可能。
自宅で出来る、可動域トレーニングを指導。 2回目
4日後来院
前回後の可動域は確保できている。
施術は基本的には前回と同内容で行ない、
追加でアームラインの調整も行なう。 3回目
12日後来院
可動域は、外転90度、挙上135度
肩甲上腕リズム、肩峰下滑液包へのアプローチを行なう。 4~6回目
可動域は大きな変化は無し。
初回にあった、過剰な筋緊張は消失。
しかしながら、上腕骨と肩甲骨の動きが悪い。
関節の中を上手に滑っていない印象。
肩甲上腕リズムを元に戻す事と、関節が上手に滑るように関節調整を行なう。
肩を動かす際に僧帽筋が過剰に作用してしまう為、
それを押さえる為の拮抗筋のトレーニング指導実施。 7回目
可動域、外転100度、挙上150度
肩を真横に挙げるのでは無く、斜め方向であれば耳の所まで上げれるように変化。 8~14回目
肩を動かす際の痛みは消失したが、可動域制限が残る。
日常生活においては支障は出ていないが、
たまに、高い所にあるものを取ろうとした際に左肩が動かしにくい感じが残る。
施術は、関節モビリゼーション等を行い可動域を獲得する事に専念。 15~16回目
可動域は外転、挙上共に基本的には左右同じ状態へ戻る。
施術者が動かしていくと、最終域にて若干患側の方が動かしにくさを感じるが、
本人的には、痛み、動かしにくさは感じないとの事で施術を一旦終了とした。考察
今回の症例は肩があがらないという事でお悩みの方であった。 今回の方は、1年前に肩の痛みを生じ、肩がどんどんあがらなくなった。
そこで、整形外科に行くと「五十肩ですね」と言われた。
湿布と薬と、電気治療を行って様子を見て下さいと言われた。
しかし、しばらく続けたがあまり変化は出なかった。 そのうち、整形に足を運ぶのが遠のき放置していた。
最近になって、肩があがらない事で日常生活にも支障が出ているので、
しっかりと元のようになりたいという事であった。 五十肩は、文字のごとく40代~50代に起こりやすいと言われており、
色々な肩の損傷の総称して五十肩と言う。 五十肩は個人差が非常に顕著で、整形で言われたように湿布と薬と電気治療で
数カ月で良くなる方もいれば、リハビリを続けていても数年たっても変わらないという方もいる。
印象としては、変わらない方の方が多いと思われる。 これは肩関節に限りませんが、痛みや可動域制限を放置していると、
痛い→動かさない→関節固まる→更に痛みを生じやすい→痛い・・・と負のスパイラルに陥りやすい。
その為、出来るだけ早期に施術を行ったほうが良い。 但し、五十肩に関しては放っておいても1~2カ月で元通りになる方は別ですが、
それ以外の方は元に戻るまでにはある程度は時間が掛かると考えて下さい。
平均すると半年位は見て頂いた方がよいかと思います。 早く何とかしたいからと、痛いのを無理やり動かして肩をあげようとしても逆効果です。
その行為によって、組織が損傷して更に悪化してしまいます。 その為、施術は慎重にかつ安全にゆっくりと進めて行く必要性があります。
その点から、6ヵ月程度の時間が掛かるという訳です。 今回の症例の場合は利き腕とは反対側を痛めていましたが、
利き腕側だともっと日常生活に支障をきたす事もありますし、
酷い場合は夜、寝る事も困難になります。
また、片側が収まってきたと思ったら反対側もあがらない・・・なんて事もあります。
そうならない為にも、出来るだけ早期にケアを行って元通りの生活に戻れるようにしましょうね。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 五十肩【症例】