2020年12月4日 金曜日
【症例】産後からの肩こりと頭痛で寝れない日もあった程のお悩みの症例
産後から特に肩こりと頭痛が酷い状態であった。他にも生理痛と関連して股関節痛や腰痛でもお悩みでした。肩こりと頭痛に関しては、肩こりや頭痛が辛くて夜寝れない日も多々あったそうです。睡眠は三大欲求の一つでもあり、産後の人間にとって非常に重要な部分です。その睡眠がとれないほどの辛い状態からどのような道のりで回復に至ったのかを解説していきます。

利用者
30代女性 豊中市在住主症状
肩こり
頭痛その他の症状
腰痛
股関節痛
生理痛過去に受けていた施術
マッサージ
整体
カイロプラクティック主な施術ポイント
神経の興奮性抑制
関節可動域の獲得
骨盤の安定性獲得施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、
産後から肩こりと頭痛が強くなり
寝れない日々もあるとのこと。
腰痛は毎日痛いわけではないが、
日によって痛みを生じる。
左股関節がたまに外れそうになることがある。
検査を行なうと、
肩甲帯周囲が非常に筋緊張が強く関節可動域も低い。
骨盤は緩みが生じている。
施術は肩甲帯周囲の筋緊張部位のリリースを行ない、
関節の可動性獲得の為の施術を中心に行なう。
また、殿筋~下肢にかけての筋緊張も強いのでリリースを行なう。
骨盤の安定性が低いが故に全身の緊張が起こっていると考えられた。
仙腸関節が安定するように圧着をかける。
全体的に緊張が強いため呼吸エクササイズを指導して、
自身で筋緊張を緩めるように仕向ける。 2回目
2日後来院
肩こり、頭痛はましになった。
この2日間に関しては寝れないことは無かった。
肩甲帯周囲の緊張・関節可動域はまし。
施術としては基本的には前回と同内容で実施。
骨盤底筋の入れ方指導実施
骨盤や脊柱に負担を掛けないような座り方を指導 3回目
1週間後来院
肩こり、頭痛に関しては横ばいの状態。
腰痛は日によっては生じる。
股関節は1回1日中歩き回ったら
その日の夜から痛みが生じ、若干の痺れも生じているとのこと。
骨盤の安定性が未だ整っていない状態で負荷がかかったため
症状が出ていると考えられた。
施術は肩甲帯周囲のケアと骨盤の安定性獲得に向けてのケアを中心に行なう。 4回目
肩こり、頭痛に関してはそんなに気にならない程度へ変化
前回生じていた股関節の痛み&痺れは消失。
生理が再開した。
それもあり、腰周辺が不安定な感じがしたり重だるい感じがする。
昔から生理痛が酷くお悩みであったとのこと。 5~7回目
当初にあった、
肩こり、頭痛に関しては育児のストレス具合によっては、
しんどくなることもあるが、寝て起きたら翌日は大丈夫なレベル。
また、寝れないような状態になることは最近は一切ないとのこと。
股関節痛に関しては生じていない。
腰痛は長時間座っていたり、立っていたりすると痛みを生じることがある。
この期間に関しては、骨盤の締まり具合が緩やかであったため、
骨盤底筋や殿筋群や下肢筋群を連動させたトレーニング指導や
食事指導などを行ない、早期に骨盤の安定性獲得が出来るように指導を行なう。 8~13回目
この期間に関しては、
当初に訴えていた肩こり、頭痛、股関節痛、腰痛は
気にならない程度へ変化していたので、
通院間隔を2週に1回にして体のケアを行なっていた。
肩甲帯周囲の筋緊張や可動域も改善され、
骨盤の安定性も問題ない範囲内へ変化した。
後は以前からお悩みであった。
生理痛に改善に向けてのアプローチを中心に行っていた。
視床下部や子宮、卵巣、自律神経などに対しての施術を行なう。
生理痛に関しては今後も数十年続く部分なので
今のうちにしっかりと調整をしておくことが大切になる。
産後の骨盤矯正としては一旦終了としたが
今後も定期的にケアを来ない、体のケアをサポートしていく予定。考察
今回のケースは、産後からの肩こり、頭痛が主訴でお悩みの方でした。
他にも股関節痛、腰痛、生理痛でお悩みでした。 既往歴として膝蓋軟骨軟化症、腰痛分離症、変形性頸椎症をもっていました。
膝に関しては常に膝が曲がった状態であり、
うつ伏せ・仰向け共に膝を伸ばすことが出来ず、常に膝が少し曲がった状態でした。 肩こり、頭痛に関しては妊娠前からあったが、
産後に悪化して、寝るのも難しいくらい頻繁に出現する状態でした。 検査をすると、
肩周りだけでなく全身の筋緊張が強く、
頭の先から足先までガチガチの状態でした。 自律神経が常に興奮状態にあると予測されました。
そこで、神経の興奮性を抑える必要性があり、
呼吸エクササイズをまず初めに指導することにしました。 呼吸は自身で自律神経を整えることが可能な動作です。
筋肉の緊張状態や関節の硬さは、実は脳が生み出しているものです。 猫背などの姿勢に関しても同様で、
脳が正しいと思って猫背を作り出しているので、
胸を張って姿勢を良くしようと取り組んでも無駄です。
姿勢は本来、意識して作るものではありません。
無意識下で形成されるものなんです。 なので、脳のインプット&アウトプットを変えないと駄目なんです。
その観点からいくと、呼吸エクササイズが重要になります。
呼吸エクササイズによって自律神経が正常な状態へ戻り、
過剰な筋緊張や関節の硬さが解消されていくのです。 それと同時に、筋肉の緊張をとったり筋力トレーニングをすると
体の変化が出やすくなります。 話を戻すと、
肩こり、頭痛に関しては呼吸エクササイズと施術の相乗効果で
割と早期に寝れない位の痛みから卒業することができました。 股関節痛や腰痛に関しては、
骨盤の不安定性からきていると考えました。 既往歴として膝蓋軟骨軟化症や腰椎分離症を
持っていたのも関係するとは思いますが、
元々、骨盤周囲の安定性が低い上に、
妊娠出産で骨盤周囲の安定性が余計に低下したことで
自身の体重を支えることが難しくなり症状が生じていました。 最終的には膝の伸展制限も解消され、
自身での恐怖感も解消され、
骨盤底筋などの骨盤周囲筋のトレーニングなどを指導・実践したことで、
股関節痛、腰痛は解消に至りました。 今後は生理痛の改善に向けた取り組んで行こうと考えています。
生理痛の原因はまだまだ解明されていない部分があり、
非常に難しい部分ではありますが、
少なくとも日常生活に支障を及ぼすレベルからは
先ずは脱却出来るように施術&指導を行っていく予定です。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後肩こり【症例】