2019年5月9日 木曜日
【症例】肩こりと骨盤グラグラからの改善例
産後から肩こりと骨盤周囲のグラグラ感と恥骨の痛みでお悩みの方のケースです。産後はどうしてもホルモンの関係もあり、骨盤が緩くなる。その結果、お母さん方がよく言われるのが骨盤がグラグラしているとの表現。まさにその通りなんです。それをしっかりとケアしないといろいろ問題が起こります。では、どういったケアをしていったかの説明をしていきますね。
利用者
30代女性 豊中市在住主症状
肩こり
骨盤周囲のグラグラ感
恥骨痛その他の症状
特に無し過去に受けていた施術
マッサージ
整体主な施術ポイント
関節可動性
骨盤の安定性施術の経過と内容
1回目
問診を行なうと、肩こりは非常に強く毎日が非常につらいとの事。
骨盤周囲がグラグラして歩きにくい。
恥骨は起き上がり動作時等に痛むとの事であった。
検査を行なうと、骨盤は歪みもあり緩みもある状態であった。
また、肩周囲は誰が触っても解る位の緊張感があり、
筋緊張も強く、胸椎の可動性が非常に悪かった。
施術は、骨盤の歪みを矯正して骨盤が安定するように強制的に締めて、
その締まった状態を維持する為に骨盤底筋の入れ方指導を行なう。
骨盤底筋の入れ方は非常に上手く、骨盤を締めた状態で骨盤底筋を意識すれば
起き上がり時の恥骨の痛みは消失した。
肩周囲は胸椎や胸郭関節を中心とした関節の可動性を出す施術を行なう。 2回目
翌日来院
肩こりは少しましになった。
グラグラ感はましだが、未だ歩きにくさは残存。
恥骨の痛みは骨盤底筋を意識すれば消失。
骨盤底筋の状態チェック→良好→更に骨盤底筋の強化の為のトレーニング指導実施。
施術は、昨日と基本同内容で実施。 3回目
肩こりは2回目からは大きな変化はないが楽にはなってきてる。
グラグラ感はほぼ消失。
恥骨の痛みは、ご主人さんが出張で家におらず育児・家事をすべて一人で抱える事になってから、
骨盤底筋の意識が薄れたためか、数回痛みを生じた。
骨盤の歪みは初回以降生じていないが、緩みは若干残存。
その為、骨盤が安定するような施術を中心に行なう。
また、肩関節周囲の筋肉や関節の可動性を出すためのセルフケアを指導する。 4~6回目
肩こりは、長時間抱っこしているとしんどくなるがそれ以外は問題無い程度へ。
グラグラ感は完全に消失。恥骨の痛みも完全に消失。
胸椎や胸郭関節等の関節の可動性は出ているが、
筋疲労による筋緊張が残存。
その筋緊張部位のリリースを中心に施術を行なう。 8回目
肩こりで長時間抱っこした時のしんどさは残存しているが、
寝て起きたら翌日には問題無いレベルになっている。 9回目~
肩こりは長時間抱っこしても疲れなくなり、
身体全体の来院時の問題はすべて解消された。
体重は-4㎏で、産後に履けなくなったパンツは余裕を持って履けるようになった。
現在は通院間隔を空けてメンテナンスを行いながら、
スタイル改善を主目的に施術やアドバイスを行って経過観察中である。 考察
今回の症例は産後からの肩こりと骨盤のグラグラ感と恥骨の痛みであった。 この患者さんの場合、産前から肩こりは慢性的に感じていた。
そこにプラスアルファで妊娠・出産を経て育児により肩周りに負担が掛かっていた。 産後はどうしても抱っこしたり、授乳したりで肩周りには負担が掛かる。
しかも、それが休む暇もなくやってくるので無理もない。 今回の場合は、胸椎や胸郭関節等の関節の可動性が低下していた。
そして、そこの調整をする事によって負担が掛かってもしんどくならないような身体に徐々になった。
同じように育児をしていても、肩がこらない方もいればこる方もいる。
自分よりも重い赤ちゃんを抱っこしているお母さんでもならない方はならない。 それは、身体の使い方や身体の状態が一人一人違うからである。
そのあたりを見極めて、施術していけば産後の肩こりは殆どが改善します。 骨盤のグラグラ感に関しては産後に非常に多い症状である。
骨盤底筋の弱り、仙腸関節、恥骨結合などの緩み等により生じる。
これによって、恥骨の痛みも生じやすい。 産後、骨盤に問題がある状態で放置しておくと、
膝の痛みや股関節の痛み、恥骨の痛み、お尻の辺りの痛み等々色々な問題が生じてくる。
それが、症状として直ぐに出てくる場合もあれば更年期になった時に出てくる場合もある。 妊娠・出産は自分が感じていなくても、身体には大きなダメージを与えている。
なので、そのケアをする事が今回のような症状改善に繋がったり、
何年後かの症状が出現しないようにする為に重要である。
産後のお母さん方全員が早期に専門の院で身体のケアが受けられるような世の中になって欲しいと切に願います。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後肩こり【症例】