2019年4月4日 木曜日
【症例】過去の怪我の影響での歪みからの改善例
今回の症例は、産後からの腰痛や肩こりでお悩みの方であった。その原因として15年程度前の肘の骨折が関係していた。骨折は病院では骨が引っ付けばOKという所が多いが、状態によってはそのまま放置していると、痛みの原因や歪みの原因になってしまいます。そんなケースの改善例を説明します。
利用者
30代女性 箕面市在住主症状
腰痛
歪みその他の症状
左肘の痛み
肩こり過去に受けていた施術
整体
マッサージ
カイロプラクティック
鍼灸治療主な施術ポイント
関節調整
筋肉リリース施術の経過と内容
1回目
問診・検査を行っていくと、
腰は仰臥位で寝ると痛みが生じる。後に反る事が出来ない。
中学生の頃から肩の左右の高さが全然違う。
左肘は小学生の頃に骨折して、特にリハビリなどせずに放置していた。
産後で抱っこをするようになってから刺すような痛みが生じる。
姿勢は反り腰、頭部は前方変位・右側に傾いている。
肩の高さは誰が見ても明らかなレベルで傾いている。
骨盤の歪みも見受けられる。左肘に関しては関節拘縮が起こっており屈曲・伸展制限がある。
先ずは反り腰改善に向けて、関節調整や筋のリリースを行なう。 2回目
3日後来院
症状・外見の大きな変化は無し。
施術は前回と同内容で実施する。
骨盤底筋の入れ方指導。 3~6回目
肩の高さの左右差は若干改善傾向。
脊柱の可動性を出す施術を中心に行なうと、
施術後は体幹後屈の可動性が向上。 7回目
反り腰に関しては改善。
仰臥位で寝る事が可能になり、痛みも生じていない。
肩こりは殆ど感じない程度へ変化。
左肘は可動域制限は残るが、抱っこをしても痛みは生じない状態へ。
体幹後屈は参考可動域までには至らないが、後屈しても痛みは出ない程度へ。
肩の左右の高さは初回に比べれば改善へと向かっているが歪みは残る。
骨盤底筋のみならず、骨盤周囲の筋力強化も踏まえたトレーニング指導実施。
痛みの部分は基本的にOKなので、歪みの部分に特化して施術を行なう。 8~10回目
左僧帽筋と右胸鎖乳突筋の過緊張が強く出ている。これらが歪みを更に強くしていると思われる。
これらの筋緊張を緩める為に肩甲帯周囲の調整を行なう。
また、育児によるストレスが過緊張の原因にもなっている為、
肩甲帯周囲のストレッチやトレーニングを数種類指導する。
最後に残っていた肩の左右の高さの違いは、
初回のように誰が見ても直ぐ解るような歪みから、じっくりと見れば歪みが解るというレベルに変化。
急遽東京へ引っ越す事になった為、今回にて一旦終了とした。考察
今回の症例は産後からの腰痛、歪み(肩の高さの違い)、肘の痛み、肩こりであった。 今回の症例は非常に難しかった。
先ず、身体の歪みを自覚していたのが15年前以上前からであった事。
左肘の骨折を小学生の頃におこし、拘縮が残ったままであった事がより難しくしていた。
歪みの程度も誰が見ても明らかに肩が左右で高さが違い、首も片側に傾いていた。
左肘の拘縮がこの身体の歪みに影響を与えていた。 唯一、腰の痛みで反り腰になっていたことに関しては妊娠中~産後にかけての問題であったと思われる。
実際、腰の痛みはある程度早期に痛みを伴わない状態へと変化したが、
肩の高さの違いを調整するのが中々そうは行かなかった。 関節はかなり硬さが目立つ状態になっており、筋肉も筋肉とは思えない位に緊張が生じていた。
最終的には正常な状態へと近づける事が出来たが、かなり時間は掛かった。 今回の事から、骨折等の怪我をした場合はしっかりとリハビリをする事が重要だという事を再認識させられました。
骨は放っておいても引っ付くが、そのままでは可動域制限が残ったりする。
リハビリがとても重要なのです。
何か曲がりにくいとか伸ばしにくいけど支障ないからいいやと放置していると、
それが後々、歪みとして影響する可能性は非常に高い。 また、歪みが長期間に及ぶと元に戻すのも同期間かかると考えてください。
なので、子供の歪みが気になるという親御さんはなるべく早めに受診させて上げてください。 ※個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません。関連記事タグ : 産後腰痛【症例】